男子エリート ロードレース

10月24日、午前11時より男子エリートカテゴリーのロードレースが行われた。前日までと同じ12.3kmのコースを15周する総距離184.5kmのレースとなった。空を雲が覆い、前日に比べると朝から気温が低い中、108人がスタートを切った。

風間翔眞 全日本ロード

風間翔眞

集団からパラパラと細かい飛び出しはあったものの、すぐに吸収された。
4周目に風間翔眞(シマノレーシング)が1人抜け出すと、集団は一気にペースダウン。序盤は1周あたり18分台のラップタイムで走っていた集団だったが、この頃にはおよそ22分に近づくほどペースが緩んだ。

9人の出場と、最も大所帯の愛三工業レーシングチーム(シマノレーシングも最多の9人出場)が集団先頭に集結し、風間との距離を保ち続ける。数周を終えるとチーム右京相模原も集団コントロールに加わった。
集団は、愛三工業レーシングチーム、チーム右京相模原の順で並び、その後ろに宇都宮ブリッツェンとシマノレーシング、キナンサイクリングチームのメンバーがそれぞれ固まって位置取りをしている様子だった。
風間とのタイム差は、最大でも2分半ほどまでしか広がらなかった。

集団は活性化

非常にゆったりとした展開が続いた10周目、上り始めのところで風間がキャッチされると、最終スプリント勝負を避けたがったキナンサイクリングチームが、スプリンターを落とすためにスピードを上げ始めた。
レースは振り出しに戻り、集団はさまざまなチームのメンバーが先頭で抜け出すタイミングを伺っていたが、特に新たな逃げは生まれなかった。

中根英登 全日本ロード

中根英登

12周目の三段坂の上りで、今大会唯一のワールドチームからの参戦となった中根英登(EFエデュケーション・NIPPO)が仕掛けた。必ずマークすべき存在として挙げられるであろう中根の飛び出しに有力選手たちが必死に食らいつく。この中根の攻撃をきっかけに、集団は活性化し始めるとともに一気に人数を減らした。

入部正太朗 全日本ロード

入部正太朗

13周目終盤、絞られた人数の中からさらに前回王者でゼッケン1番をつける入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)が単独で逃げに出た。後方とのタイム差を10秒ほどつけ、後ろからは18人が追走をかけた。
タイム差は15秒〜20秒ほどを保ち、最終周に入る頃、18人の中から、山本元喜(キナンサイクリングチーム)、寺崎武郎(バルバレーシングクラブ)、金子宗平の3人がブリッジをかけ、その後ろからは残されたメンバーも中根を中心に追走を続ける。

山本大喜 全日本ロード

山本大喜

最終周の途中で入部が追走に吸収されると、最後の上りでは若干牽制気味の状態から誰も他のメンバーを突き放すようなアタックはできず。優勝候補ばかりの9人でフィニッシュラインが見えるストレートへと姿を現した。

一番最初にスプリントを開始し、抜け出したのは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)だったが、すぐ横にいた草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)はしっかりとその様子を見てからスプリントを開始。草場のスプリントの伸びは別格だった。
フィニッシュライン手前で後ろを確認、勝利を確信する大きく両手を天に突き上げた。

草場啓吾 全日本ロード

草場啓吾

草場は語る

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