絶対優勝候補オランダ
東京オリンピック開幕から3日目の7月25日。昨日の男子ロードレースに引き続き、女子ロードレースが行われた。
コースは男子同様、武蔵野の森公園をスタートし、道志みちを上り、そのまま山中湖へと抜けて、山中湖を半周して、籠坂峠を少し上ってから富士スピードウェイへと向かう。スピードウェイ内を1周し、一度外へ出て、小山町周辺を走ってから最後にもう一度スピードウェイ内を走ってフィニッシュする全長147km。
コース的には男子に比べて上りの要素は減るものの、獲得標高は2692mと十分に厳しいコースだ。
事前の優勝候補として、オランダに注目が集まった。女子ロードレースは、男子に比べて力の差が結果に反映されやすい傾向にあるため、1位~3位をオランダが全て独占するだろうと予想がされるほど、圧倒的強さを持ったメンバーが揃った。
現世界王者で前回リオオリンピック優勝者のアンナ・ファンデルブレッヘン、ロンドンオリンピック優勝者のマリアンヌ・ヴォス、今年はロンド・ファン・フラーンデレンで勝利したアンネミク・ファンフルテン、今年、ラ・クルスbyツール・ド・フランスやリエージュ~バストーニュ~リエージュを勝っている注目の若手デミ・ヴォラーリングと、4人全員が優勝候補。
なお、アンナ・ファンデルブレッヘンは今シーズンを持っての競技引退を発表しているため、これが最後のオリンピック出場となった。
67人の選手がスタート
蒸し暑さに加えて強い日差しが降り注ぐ午後1時、気温33度の東京・武蔵野の森公園から67人の選手がスタートした。
日本からは與那嶺恵理と金子広美の2人が出場。
オランダの4人はリアルスタートまでの区間、体をできるだけ冷やせるようアイスベストを着用しながらの走行という徹底ぶりだった。
是政橋でのリアルスタートを切ると、一発のアタックで、アンナ・キーセンホーファー(オーストリア)とカーラ・オベホルツァー(南アフリカ)、ヴェラ・ルーザー(ナミビア)の3人が飛び出し、後ろからオマー・シャピラ(イスラエル)、アンナ・プリチタ(ポーランド)の2人が追いついて5人の逃げが形成された。
さらに後ろからセラム・アムハ(エチオピア)、モサナ・デベセイ(エリトリア)が追走をかけるがなかなか先頭との差が縮まらない。合計7人の逃げを容認した集団は落ち着き、タイム差は徐々に広がっていった。