ツール・ド・フランスを見ているとほとんどの選手は所属チームのジャージを着ています。けれど、黄色や緑など、チームとは全く関係ないジャージを着ている選手が数名いることに違和感を覚えるかもしれません。彼らは別に自己主張が強い人たちという訳ではなく、あの特別な色のジャージにはそれぞれ意味があるのですが、今回は中でも大切な黄色いジャージにフォーカスします。

マイヨ・ジョーヌと呼ばれる黄色のジャージ

ツール・ド・フランスでは、黄色のジャージを着ている選手が活躍する場面をよく目にします。それもそのはず、あれは個人総合成績1位の選手が着用するリーダージャージ。それぞれのステージに要した時間が合計され、現時点で最も合計時間の少ない選手があの黄色いジャージを着ることができるんです。

あのジャージはフランス語でマイヨ・ジョーヌ(maillot jaune)と呼ばれ、観戦者は現時点で1位の選手を簡単に見分けることができます。そして、最後のステージが終わった時にマイヨ・ジョーヌを着用する権利を得た選手こそが、その年のツール・ド・フランス覇者という訳です。

第16ステージが終わった時点での着用者はクリス・フルーム選手

チームスカイ所属のクリス・フルーム選手は、2013年、2015年、2016年と3度もツール・ド・フランスを制したスター選手。16日の第15ステージでもマイヨ・ジョーヌを着用してレースに臨みましたが、機材トラブル等により28位でゴール。1位との差はなんと6分25秒…

けれど、前ステージまでの貯金のおかげで個人総合順位では1位、なんとかマイヨ・ジョーヌを守った形です。

とは言え、個人総合順位2位のファビオ・アル選手とのタイム差は18秒でしたから、順位が入れ替わってもおかしくない状況でした。

昨日行われた第16ステージでは上位4名の順位は変わらず。このままクリス・フルーム選手がマイヨ・ジョーヌを守りきるのか、それとも最終ステージを終えた時点では別の選手がマイヨ・ジョーヌを着用することになるのか、最後のレースが開催される7月23日まで目が離せない展開です。

まとめ

いかがだったでしょうか。ルールを知らないと、遅れて到着した選手が表彰されているのを見て不思議に思いますよね。まずは、マイヨ・ジョーヌを着ている選手に着目して観戦するのも、ツール・ド・フランスを楽しむ一つのポイントかもしれません。特に、今年はクリス・フルーム選手が3連覇を果たすかに世界中が注目しています。

ところで、現在NHKのBS1では、各ステージの激闘を25分間に濃縮した「Daily ツール・ド・フランス」を毎日放映中。いよいよ終盤に突入したツール・ド・フランス2017、これまで見逃していた人だって今からでも遅くありません。番組表はこちら。是非とも最後まで熱い戦いを楽しんでください。