激しさ増した総合争い
山岳での戦いへと舞台を移した第12ステージは、コース後半から4級山岳2つ、3級山岳1つと2級山岳1つを超えてゴールとなる今大会最長218km。個人総合争いには大きな動きはなく、大会前半から積極的な走りを見せていた22歳の元U23世界王者、マルク・ヒルシ(チームサンウェブ)がツール初出場で初ステージ優勝を飾った。
迎えた第13ステージは計7つの山岳が登場し、獲得標高合計は4400mと過酷なステージ。
個人総合争いでは動きがあり、中盤で発生した落車では個人総合4位のロマン・バルデ(AG2Rラモンディアール)やナイロ・キンタナ(チーム・アルケイアサムシック)らエース格の選手達が巻き込まれ、バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)が手首骨折でリタイア。バルデは完走したものの、脳震盪によって翌日にリタイアした。
また、3位だったギヨーム・マルタン(コフィディス)は終盤の上りで大きく遅れ、12位に転落。
首位のプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ヴィズマ)が総合リードを広げ、7位に位置していたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が2位にジャンプアップ。昨年大会覇者のエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)からも新人賞ジャージを奪い、スロベニア勢が強さを見せた。
#TDF2020 Friday’s battle up to Puy Mary. #UAETeamEmirates #RideTogether pic.twitter.com/DAWuX52XcR
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) September 11, 2020
14ステージでは5つの山岳が登場したが、個人総合争いには特に大きな動きはなく、終盤に飛び出したセーアン・クラーウアナスン(チームサンウェブ)がチーム2勝目を挙げた。そして大会2週目の最終日となった第15ステージ。コース終盤には1級山岳が2連続で登場し、最後は超級山岳でフィニッシュの175km。
個人総合首位のログリッチを抱えるチームユンボ・ヴィズマによる牽引により、脱落者が続出。これにより、個人総合3位のベルナルが遅れ、昨年の王者はトップ10圏外に。勢いを見せる若手のポガチャルがログリッチを振り切り今大会2勝目を挙げた。
🚩ツールドフランス2020🇫🇷
【第15ステージ フラッシュバック🎬】休息日前日の山岳ステージ🏔
最後はログリッチ🇸🇮との一騎討ちを制したポガチャル🇸🇮がステージ2勝目をあげたレースの様子をまとめてお届け🎥🏆🏆@TamauPogi @TeamUAEAbuDhabi@LeTour #TDF2020 #jspocycle#ツール・ド・フランス pic.twitter.com/aE8VUmrUXz— Tour de France JPN/ツールドフランス公式🇯🇵 (@letour_jpn) September 13, 2020
2回目の休息日を経て大会は第3週へと向かうが、ポガチャルとログリッチ2人、スロベニア勢による戦いが見逃せない。