休息日を経て、ツール・ド・フランス2020(以下ツール)は第2週目へ。

休息日期間中に、選手およびチームスタッフ、大会関係者達含む841人がPCR検査を受け、各チームから2人陽性者が出た場合、該当チームは大会棄権を余儀なくされる。

検査結果は第10ステージの当日朝に発表された。UCIからのリリースによると、コフィディス、AG2Rラモンディアール、イネオス・グレナディアス、ミッチェルトン・スコットの4チームのスタッフからそれぞれ陽性反応があり、すでに大会を去ったという。

また、大会ディレクターであるクリスティアン・プリュドム氏が陽性反応となり、フランスの健康ガイドラインに沿って7日間レースから去る事に。不在の間は第3ディレクターであるフランコイス・レマルシャン氏が大会ディレクターを務める事となった。幸いにも、参加選手の中から陽性反応は出なかった。

個人総合争いでも大きな動きがあり、レースが大きく動いた大会第2週目まとめをお届けする。

大会第1週目のまとめはコチラ↓

世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」が延期を経て開幕/ツール・ド・フランス2020 第1週目まとめ

山岳前のスプリント連戦

休息日明けとなる第10ステージは、山岳ポイントが一つも登場しない平坦ステージ。

落車が多発した中でのスプリント勝負となったが、これをアイルランド王者サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)が制した。

ベネットは今年ツール初出場で、初優勝。2018年ジロ・デ・イタリアでステージ3勝、2019年ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝を挙げ、今回の勝利で3大グランツール全てでステージ優勝を達成。世界トップスプリンターである事を証明し、スプリンターの証である緑色のポイント賞ジャージを獲得した。

本格的な山岳ステージの開幕前となる第11ステージ。スプリンター達にとっては一区切りとなるこのステージも集団スプリントに。

ゴールラインは1.5kmの直線の先。大集団によるスプリント勝負をカレブ・ユアン(ロット・スーダル)が制し、今大会2勝目を挙げた。

また、ゴールスプリント時にワウト・ファンアールト(チームユンボヴィズマ)と接触したペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)が降格処分を受け、ポイント賞獲得から遠ざかる結果となった。

激しさ増した総合争い

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