序盤から集団が崩壊

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「男子のレースでも絶対完走できるように」レース後インタビュー

Q.ロードレースは久々ですよね。

(2019年の)全日本ロード以来です。

Q.久々のレースは緊張しましたか?

それはなかったです。でも食事の量や時間は、レースなので意識してました。(時間を)逆算して食べているときは「レースだなぁ」と感じました。

Q.今回男子のレースに出場した目的は?

男子のレースでは(女子の)世界トップレベルに近いレース強度で走ることができます。世界トップレベルの女子選手達と走っているイメージを立て、そのイメージの中で「自分が強化してきた力」を確かめる。普段のトレーニングが、レース強度に足りているのかを確認する目的で出場しました。

新型コロナの影響でエントリーしていたレースが中止になり、他に出られるレースがないかと探していた時、男子と走れるこのレース(AACA)を見つけました。

「挑戦してみよう」という気持ちでエントリーし、自分の力がどれくらいのレベルなのか、世界選手権からどこまで強化する事が出来たのかを見定めるつもりで臨みました。

Q.1-2カテゴリーにした理由は?

指標はあったんですけど、その指標の選手とも走ったこともなくて、どれくらいなのかも全然想像がつかなくて。
1-2と1-3カテゴリーで迷って、挑戦してみようという気持ちで高い方(1-2)にしました。他の地元の男子には1-3の方が良いよと言われたけど、1-2にしちゃいました。

半年もの間レースを走っていなかったので、レースの雰囲気や、スタート時の位置取りなど、忘れていた部分があります。改めて確認する事が出来て良かったです。

Q.やっぱり男子だと全然スピードは違いましたか?

そうですね。先頭でペースを上げている選手との能力差は大きかったです。自分の能力以上のペースでした。このレースを、普段オムニアムで戦っている世界トップレベルの女子選手たちが走ったらどれくらい走れるのか?それは想像がつかないですが・・。自分の練習を見直し、オリンピックに向けて準備し直したいです。

レース中、何が起きていた?

Q.今日のレースは練習的な位置付けだったと思いますが、悔しさはありますか?

やっぱり全然走れなかったので悔しいです。

スタート後、ニュートラルが終わった瞬間にペースアップがありました。前の方で反応して着いていけはしましたが、そのペースが、自分の力が100だとしたら120くらいのスピード領域で・・・そこで心拍数が最大まで上がってしまい、脚を休めることができませんでした。

Q.オーバペースだったということでしょうか。

序盤がそうでしたね。なので「最初のアタックに全力でついていくのではなく、9割くらいの力で追いかける走りをしていたらどうなるのか」と思いました。次の機会があれば試してみたいです。

Q.(レース中の)スピードの差は?

メーターを見る余裕もなかったのでわからないです。強度的には、世界選手権よりもキツかったです。男子選手の方が全然強いと感じました。最初のペースが普段のトレーニングよりも何倍も高く、自分自身を追い込めて強度を上げる事ができました。今日は3、4周しか持たなかったですけど、今日のレース並みの強度のトレーニングで追い込んで、どんどん伸ばせるように今後の練習に励みたいです。

Q.やっぱりトラックの体でロードレースを走るのは難しいですか?

そうですね、登りが登れなくなるので。パワーで押し切りたいんですけどね(笑)

Q.もう一回走って良いと言われたら?

走りたいです!

「この半年で一番の強度」

Q.沿道では今村駿介選手(1-1クラスに出場)が男女だと「パワーの差」があると仰っていましたが、その点はどうですか?

そうですね。パワーも上げつつ、高いスピードを長い時間出せたり、10秒など短い時間でも回復できる能力をこれからもトレーニングに取り入れていきたいです。

Q.レース期間が空いたのは大きいですか?

練習とレースでは強度が全然違うと感じました。バイクペーサーを行なったり、男子選手と走ったりとレースを想定した、強度を高くして追い込めるように意識した練習をしています。それでも今日のレースは、この半年間でやってきた練習の中で一番強度が高かった。練習で今日くらいの強度を出せるように、内容を考え直していきたいです。

Q.トレーニングとして、今後もロードレースに出るという考えはありますか?

はい。

レースを走って確認する以外、差を明らかにする機会がありません。今日のレースをしっかりと収穫にして、今後もレースに挑戦し、トレーニングを継続し、レースで得た反省をトレーニングに活かしたいです。

Q.今後も男子のレースに出続けるとして、来年のオリンピックまでに最終的にはどのレベルまでいきたいですか?

絶対に完走出来るように、スピードと持久力を強化していきたいです。今まで持久力とスピードを別で考えていて、それぞれ分けてトレーニングをしていました。持久力を強化する為に3〜5時間のロードトレーニングを行ったり、スピード強化の為にトラックでフライング250m5本の短距離全力走などをトレーニングしてきました。ですが、今日のトレーニングで求められたのは、そういうコースだったのもありますが、高いスピードを長い時間維持しながら短いインターバルでもがくレースでした。

Q.今回の結果を受けて、明日以降のレース※にはどう活かしていきたいですか?

明日は2回レースがあります。今日のような失敗を起こさず、冷静に判断して動きたいです。

※梶原は翌日(9月6日)に開催される『平田クリテリウム』にも男子クラスで出場予定