2025年7月5日(土)より開幕した世界最高峰の自転車の祭典、『ツール・ド・フランス』。
第4ステージは昨年の総合チャンピオンであり世界チャンピオンのタデイ・ポガチャルが制し、プロ通算100勝という節目の勝利を挙げた。
本記事ではその勝利の様子のほか、簡単なキャリア、そして“世界女王・佐藤水菜”誕生の裏にあった意外なエピソードについて紹介していく。
最後はファンデルプール、ヴィンゲゴーとのスプリント勝負
アミアンメトロポールからルーアンまで、174.2kmの丘陵コースで行なわれた第4ステージ。
最終スプリントはマチュー・ファンデルプール(オランダ)、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)との争いとなったが、ファンデルプールをマークする形で踏み出したポガチャルが先頭でフィニッシュ。
自身のインスタグラムでは、「本当にすごい旅だった。ひとつひとつの勝利が特別で、そしてすべては支えてくれた人たちのおかげで築かれたものだ。チーム、努力、信じる力。このすべての一部でいられることを誇りに思う」とコメントしている。
なお、最終スプリントの模様は、YouTubeでも公開されているのでぜひご覧いただきたい。
タデイ・ポガチャルとは

これが記念すべきプロ通算100勝となったタデイ・ポガチャル。1998年9月21日にスロベニアに生を受け、9歳から自転車の道へ進むと、シクロクロスなどでも成績を残したのちプロサイクリストとしてデビュー。
2020年に『ツール・ド・フランス』初出場で総合優勝という快挙を成し遂げると、続く2021年にも連覇を達成。『東京2020オリンピック』ロードレースでは銅メダルを手にし、2024年には『ツール・ド・フランス』『ロードレース世界選手権』を制するなど、ロードレース界のスーパースターとして知られている。
生ける伝説ポガチャル💯
まだまだ我々に夢を見せてください☺️#TDF2025 pic.twitter.com/KM2L4TCHbx— Tour de France JPN/ツールドフランス公式🇯🇵 (@letour_jpn) July 8, 2025
佐藤水菜が世界女王になった“影の立役者”?

なお、女子ケイリン世界女王の佐藤水菜は、「世界選手権(2024年)でのタディ・ポガチャルの圧倒的な強さを見て『ああなりたい!』と思いました。レースを楽しんでいて、他の国の選手を引っ張ってあげるような余裕を見せつつ、正真正銘の強さを見せつける。すごくカッコ良い。ウェイト中も、『ポガチャルになる!』って頑張っています」と語る。
ちなみに、上記の発言は佐藤水菜が『世界選手権2024トラック』を制する直前に行なったもの。「ポガチャルになる!」とトレーニングに励んだ結果、ケイリンで世界一の座を掴むこととなった……は言いすぎかもしれないが、その要因のひとつであったとは言えるだろう。

日々熱戦が続く『ツール・ド・フランス』。他競技の選手にまで強い影響を与えるトップ選手たちの走りにご注目いただきたい。
【インタビュー】ポガチャル、ログリッチ…ツール大活躍の2人が世界タイトル狙い/2020世界選手権ロード・スロベニア事前記者会見