サガンをどう脱落させるかという展開になる

Q:他国の出場選手を見て、どんな印象を持たれますか?

一番の優勝候補だと思うのはジュリアン・アラフィリップ(フランス)。上りの力もあるし、下ってからのスプリント力もあるので。あとはスペインのアレハンドロ・バルベルデ。そしてイタリアのビンツェンツォ・ニバリもでしょう。

あとはペテル・サガン(スロバキア)が最終局面に残れるかどうかというところですけど、残るんじゃないかなと思いますね。残ったらやっぱり最有力選手になると思うので、まずはサガンをどう脱落させるかの戦いになるんじゃないかと思いますね。

Q:勝負が決まるのは最後の激坂でしょうか?

そうですね。ただやっぱり、平坦区間でもかなり細い区間を通るので、そういう箇所で人数の多いチームが集団を伸ばして優位に運ぶような展開を作り出そうとするでしょう。

2018ロード世界選手権コースの緩くて狭い上り坂

周回コースに設定された道幅の狭い区間

あとは、さまざまなトラブル。それは、男子U23のレースを見ながら、どういう展開になるのかはチェックしていきたいと思います。落車とか、位置取りでのアクシデントで戦列を離れてしまうエース級の選手も3分の1くらい出てくるんじゃないかなと予想しています。

Q:今年のコースは特別に厳しいのでしょうか?

世界選手権のコースは、平坦系なのか、上り系なのか、どちらかに偏る傾向はあるんですが、ここ数年はどちらかというと平坦の選手に有利なコースが続いてきました。けれども、今年はガラッと変わって上り区間が多くなっています。

ただし、上るだけじゃ勝てない。非常に見応えのあるレイアウトというか、走る方も走り応えがある。脚と頭とチームプレーを全て駆使しなければ優勝を狙えない戦いになると思います。

Photo & Text : Mizuki Ida