2018年6月7日(木)〜6月10日(日)までジュニアネーションズカップLVM Saarland Trofeo(ドイツ)が開催され、日本ナショナルチームが参加した。

ステージはタイムトライアルを含む5ステージ。日本からは【日野泰静山本哲央福田圭晃鳥倉必勝馬越裕之細田悠太】の6名が参加した。

日野泰静がヨーロッパ初レースで5位!トップジュニア相手に力を発揮/ジュニアネーションズカップ LVM Saarland TROFEO 第1ステージ

突然のレースストップ ニュートラル措置で結果残せず/ジュニアネーションズカップ LVM Saarland TROFEO 第2ステージ

落車に巻き込まれ日野泰静の自転車が大破/ジュニアネーションズカップ LVM Saarland TROFEO 第3ステージ

最終ステージとなる第4ステージは1周15.3kmのコースを約8周する120kmのコース。長い登り区間はないが、サイクリングロードや車1台が通れるほどの狭い農道を走る区間が多く、集団での位置取りが重要となった。

個人総合リーダーのチェコのVACEK Karelと4秒遅れで2位、3位の選手2名が続き、激しい個人総合争いになることが予想された。個人総合争いの隙を突いた逃げが決まる可能性も高かったため、日本チームは逃げに入っていくことを目標とした。

強豪チームらの集団牽引に加わり、タイム差縮める

スタートして2周目でデンマークの2名を含む6名の逃げが決まる。しばらくして日野が単独で追いかけるが追いつけず。個人総合に関係のない選手の逃げのため容認されて、チェコが集団をコントロールして進んだ。

途中、鳥倉が落車し、馬越、日野も他選手と絡んで農道に突っ込むが、大きなトラブルにはならず集団に復帰する。

ラスト2周に入ると、コントロールしていたチェコの選手、先頭からデンマークの選手が落ちてきたこともあり、デンマークが集団牽引を開始する。このローテーションに山本が入り、さらにドイツ、ノルウェー、ベルギーの選手も入る。ラスト周回には馬越、細田もローテーションに加わりタイム差が縮まってくる。

先頭集団からアメリカのSIMMONS Quinn Rが1人で抜け出すが、残りの選手らは集団につかまってしまった。そのままSIMMONSが集団に3秒差をつけて逃げ切り優勝。日本チームは下り基調のゴール前で混戦となり、まとまることが出来ず福田の13位が最高順位となった。

欧州レース初出場の選手も収穫多く

ヨーロッパ初レースの選手が多い中で、最終局面で強豪チームらと一緒に集団を牽引したり、チームで集団前方に位置取りすることが出来た。チームでまとまれば各選手の力も温存でき、結果につながると選手自身も感じ、収穫の多い遠征となった。

ただTT能力に関しては、世界のトップとの差は大きかった。今回の遠征メンバーだけではなく、クライマーであろうが、スプリンターであろうが、日本の選手にとって自分の脚でしっかり踏む力をつけていかねば世界との差はますます広がっていくだろう。

次回、日本チームが参加するジュニアネーションズカップは7月中旬のカナダのツールドラビティビとなる。

SIMMONS Quinn Rゴール
引用:JCF

競技結果

第4ステージ順位
1位 SIMMONS Quinn R(アメリカ)
2位 WAERENSKJOLD Soren(ノルウェー)
3位 MATTEUCCI Gabriele(イタリア)
13位 福田圭晃
20位 日野泰静
47位 山本哲央
50位 細田悠太
92位 馬越裕之
96位 鳥倉必勝

第4ステージ 個人総合時間
1位 WAERENSKJOLD Soren(ノルウェー)10時間28分33秒差
2位 VACEK Karel(チェコ)2秒差
3位 AASHEIM Ludvig Fischer(ノルウェー) 6秒差
40位 山本哲央 2分1秒差
62位 日野泰静 3分58秒差
64位 馬越裕之 4分31秒差
84位 福田圭晃 17分11秒差
95位 細田悠太 29分44秒差
96位 鳥倉必勝 36分48秒差

Text:柿木孝之

原文:JCF