Santini社の歴史
1988年よりUCIのパートナーとなり、アルカンシェルをデザイン・製造してきたSantini社自体には、どんな歴史があるのだろうか。
Santini社は1965年にイタリア人のPietro Santini氏が創業した衣服工場。創業者が自転車競技への情熱を持っていたこともあり、イタリア国内を対象にサイクリングウェアのデザイン・製造もスタート。
1970年代には、それまでウールが使用されていたビブショーツ(レーサーパンツ)に、ライクラ(Lycra、合成繊維の一種)を導入したり、抗菌作用のある合成素材や、空気抵抗を低減させる素材を取り入れるなど、新たな試みを実践。
1988年にUCIのパートナーとなりアルカンシェルを製造。世界選手権の露出もあってか、その後「ジロ・デ・イタリア」やオーストラリアナショナルチーム、「ブエルタ ・ア・エスパーニャ」など、名だたる大会やチームのパートナーにも就任し、専用ジャージを提供していった。
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その他の有名ジャージも多数デザイン
アルカンシェルを手掛けるSantini社だが、その他にも名だたる大会のジャージデザインや製造を行ってきた。2022年現在、UCIの他にパートナー契約を結んでいる主な大会は以下の通り。
UCI世界選手権
まずはこれまでお伝えしてきた「アルカンシェル」。1988年からUCIのパートナーとなり、自転車競技において象徴的な世界選手権者ジャージ「アルカンシェル 」を手掛けてきた。
ブエルタ・ア・エスパーニャ
3大グランツールの1つである「ブエルタ・ア・エスパーニャ」でも2017年大会より公式パートナーを務めている。「マイヨ・ロホ」などのリーダージャージをデザイン。
ツール・ド・フランス
2022年大会からは、自転車ロードレースの最高峰として知られる「ツール・ド・フランス」の公式パートナーに就任。総合リーダー・大会総合優勝者が着用する黄色の「マイヨ・ジョーヌ」をはじめ、表彰台にて贈呈されるその他のリーダージャージを手掛けた。
サントス・ツアー・ダウンアンダー
オーストラリアにて例年1月に開催され、UCIワールドツアーの開幕戦という側面も持つ大会「サントス・ツアー・ダウンアンダー」には、10年以上に渡り公式パートナーとしてリーダージャージを提供している。
アイアンマン・トライアスロンシリーズ
自転車競技以外にも公式ウェアを提供しているSantini社。その際たる例が「アイアンマン・トライアスロンシリーズ」とのパートナーシップ。
スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195kmの総距離約226kmで競われる超過酷な本レースシリーズのパートナーも務めており、自転車競技以外でも認知されている。
参照:FUKUYAMA-TOMONOURA TRIATHLON 2018