【女子Cクラス】
アマンダ・リード(オーストラリア・女子C2)
アマンダ・リードは、脳性麻痺と知的障害を持つ選手。幼いころから様々なスポーツに取り組み、2012年のロンドンパラリンピックでは水泳種目に出場、パラリンピックデビューを果たした。
続く2016年 リオデジャネイロパラリンピックでは自転車トラック種目・500mTTに出場し、銀メダルを獲得。その後の2019年の世界選手権や2020年の国内選手権で世界記録を更新し、迎えた東京2020オリンピックでは「38秒487」を記録。またもや世界新記録を樹立した。
C2 500mタイムトライアル
東京パラリンピック以前の記録 | 東京パラリンピックでの記録 | ||
選手名 | アリダ・ノルブルイス | アマンダ・リード | アマンダ・リード |
国 | オランダ | オーストラリア | オーストラリア |
タイム | 39.631 | 38.918 | 38.487(決勝) |
世界記録 | 2020 国内選手権(ブリスベン) |
更新・現新記録 | |
パラリピック記録 | 2016 リオデジャネイロ |
更新・現新記録 |
ページ・グレコ(オーストラリア・女子C3)
トラック女子C1-3 3000mパシュートに出場したページ・グレコは、決勝で「3:50.815」を記録。2019年の世界選手権で自身が樹立した世界記録「4:00.206」を、約10秒上回るタイムで新たな世界記録を樹立した。また、本種目は東京2020パラリンピックで最初に終了した種目であったため、全競技・種目を含む記念すべき金メダル第1号となった。
先天的な脳性麻痺を発症していたページは、幼い頃からスポーツに親しみ、水泳やダイビング、クロスカントリーなどを経験。11歳のころ「パラアスリート才能発掘プログラム」に参加した際、サイクリングチームからオファーを受けたものの、当時陸上や体操に夢中だったグレコはこれを拒否。しかし2016年 リオデジャネイロパラリンピックへの出場が叶わなかった矢先に負った怪我をきっかけに、トラック競技への転向を決意した。
その後トレーニングを重ねたグレコは、初出場となる2019年のパラサイクリング世界選手権において、世界記録を更新。500mタイムトライアルと3000mパシュートでは優勝、スクラッチレースでも銀メダルを獲得する快挙を成し遂げた。その際に樹立した記録は、東京2020パラリンピックの予選で中国代表 王小梅に塗り替えられるも、その後グレコがさらに更新し、金メダル獲得・世界新記録樹立を成し遂げた。
C3 3000m個人パシュート
東京パラリンピック以前の記録 | 東京パラリンピックでの記録 | ||||
新記録1 | 新記録2 | 新記録3 | |||
選手名 | ミーガン・ジリア | ページ・グレコ | 王小梅 | ページ・グレコ | ページ・グレコ |
国 | イギリス | オーストラリア | 中国 | オーストラリア | オーストラリア |
タイム | 4:03.544 | 4:00.206 | 3:55.781(予選) | 3:52.283(予選) | 3:50.815(決勝) |
世界記録 | 2019 世界選手権(アペルドーン) |
更新 | 更新 | 更新・現新記録 | |
パラリンピック記録 | 2016 リオデジャネイロ |
更新 | 更新 | 更新・現新記録 |
参照:minerva network , オーストラリアパラ公式ページ
カディーナ・コックス(イギリス・女子C4)
多発性硬化症と診断されたあと、2015年に陸上・自転車トラックの2競技においてパラスポーツの道へ。その翌年のリオデジャネイロパラリンピックでは陸上と自転車トラックの両競技に出場し、初出場にも関わらず合計4つのメダルを獲得した。
1度のオリンピックで、“異なる2競技以上でのメダル獲得”というイギリス初の快挙を達成。その内の1種目である自転車トラック 500mTTでは「35.716」を記録し、世界新記録を樹立した。
そして出場した東京2020パラリンピックでは「34.812」を決勝で記録。2020年に一度塗り替えられてしまった世界記録を、再び更新してみせた。なお、本大会でも陸上と自転車トラック2競技への出場を果たしたものの、陸上(T38 400m)ではメダルに届かず、惜しくも4位に終わっている。
https://www.instagram.com/p/CTo892wM0aO/
C4 500mタイムトライアル
東京パラリンピック以前の記録 | 東京パラリンピックでの記録 | ||
選手名 | カディーナ・コックス | ケート・オブライエン | カディーナ・コックス |
国 | イギリス | カナダ | イギリス |
タイム | 35.716 | 35.223 | 34.812 (決勝) |
世界記録 | 2020 国内選手権(ミルトン) |
更新・現新記録 | |
パラリピック記録 | 2016 リオデジャネイロ |
更新・現新記録 |
参照:イギリスパラ公式ページ
エミリー・ペトリコラ(オーストラリア・女子C4)
2007年、27歳のときに多発性硬化症を発症したペトリコラは、周囲の励ましや支援により、発症前から楽しんでいたスポーツを継続していくことを決意。2015年、彼女の友人でもあった元オリンピック選手たちがトレーニングの監督を申し出たことから、東京2020パラリンピック出場を目指し始めた。
迎えた本大会では、トラック女子C4 3000mパシュートに出場し金メダルを獲得。予選にて「3:38.061」を記録し、2020年の世界選手権で自身が樹立した「3:44.146」を塗り替えた。
C4 3000m個人パシュート
東京パラリンピック以前の記録 | 東京パラリンピックでの記録 | |||
新記録1 | 新記録2 | |||
選手名 | ショーン・モレリ | エミリー・ペトリコラ | アナ グレース・テーラー | エミリー・ペトリコラ |
国 | アメリカ | オーストラリア | ニュージーランド | オーストラリア |
タイム | 3:54.741 | 3:44.146 | 3:54.167(予選) | 3:38.061(予選) |
世界記録 | 2020 世界選手権(ミルトン) |
更新・現新記録 | ||
パラリンピック記録 | 2016 リオデジャネイロ |
更新 | 更新・現新記録 |
オーストラリアパラ公式ページ , Australian Cycling Team , 世界選手権(ミルトン)
サラ・ストーリー(イギリス・女子C5)
生まれつき左手に発育不全が見られたサラ・ストーリーがパラリンピックデビューを果たしたのは、1992年 バルセロナパラリンピック。当時14歳だった彼女は、その後8大会に出場し、19個の金メダルを含む計41個のメダルを獲得した。
8大会のうち、はじめの4大会では水泳種目に出場していたが、2005年に耳の感染症を患い泳ぐことができなくなったことで自転車競技へと転向する。その後はトラック・ロードの2競技で世界選手権連覇の活躍を見せ、出産による2013年の休止を除いて、アルカンシェルをまとい続けてきた。
そんな彼女が東京2020パラリンピックに出場するまでに更新してきた世界記録の数は、驚異の76回。2015年には「アワーレコード」にも挑戦し、45,502kmを記録。
選手として活躍する傍ら、パラアスリートや、特に母親となった女性アスリートを支援する情報発信活動にも熱心に取り組んでいるサラ。41歳で挑んだ東京2020パラリンピックでは、3000m個人パシュートで自身の持つ世界記録を4秒以上更新。本種目を含む3種目で金メダルに輝いた。
C5 3000m個人パシュート
東京パラリンピック以前の記録 | 東京パラリンピックでの記録 | |
選手名 | サラ・ストーリー | サラ・ストーリー |
国 | イギリス | イギリス |
タイム | 3:31.394 | 3:27.057(予選) |
世界記録 | 2016 リオデジャネイロパラリンピック |
更新・現新記録 |
パラリンピック記録 | 更新・現新記録 |
参照:パラサポweb , パラリンピック公式ページ , NEWS sky.com