オランダのエメンで開催されている「2019 UCI パラサイクリング ロード世界選手権」。9月12日に迎えた大会2日目で、日本の杉浦佳子(楽天ソシオビジネス株式会社)が女子C3クラス個人タイムトライアル銀メダルを獲得した。

杉浦はパラサイクリングのロード世界選手権に初めて出場した2017年大会から3年連続の表彰台。また、今年3月のパラトラック世界選手権でも銀メダルを獲得しており、今シーズンはロードとトラックの両競技で世界選手権メダリストとなった。

レースはフルフラットな1周10.4kmを2周する20.8km。持ち前の登坂力でライバルに差をつけることが多い杉浦にとって、今回のようなコースでメダル獲得を期待されながら走ることは精神的な面でも挑戦であったようだが「直線でギアを上げようと思ったらもうアウタートップ(一番重いギア)だった」と振り返るなど、コンディションの良さを伺わせた。

タイム32分13秒41、平均時速38.7kmで走破し、1位とはおよそ2.5秒差という僅差。登坂力のみならず、スピードとパワーも着実に上積みされていることを十二分に示した。

「フラットなコースで結果を出せたことは自信に」

以下、杉浦佳子選手コメント

「コーチのアドバイス通りにしっかり走ろうと思ってスタートしました。通常より公式の試走時間が少なく、いつもと違ってコースのポイントがインプットしきれていなかったので、途中、ギアを軽くし過ぎたり、コーナーのブレーキのタイミングが早過ぎたり、少しのミスはあったと思いますが、フラットなコースで銀メダルを取れたことは自分にとっては自信になりました。ロードレースも、もちろん狙っていきます。」

13日の大会3日目は、三輪のトライシクルと、腕で漕ぐハンドバイクのクラスでタイムトライアルが競われる。

杉浦ら日本勢が出場する、CクラスとBクラス(視覚障害クラス)のロードレースは14日に行われる。

個人タイムトライアル結果

川本 翔大(男子C2/10.4km×2周=20.8km)タイム30分50秒24 11位
杉浦 佳子(女子C3/10.4km×2周=20.8km)タイム32分13秒41 2位
藤田 征樹(男子C3/10.4km×3周=31.2km)タイム44分15秒68 8位
山口 乃愛・パイロット山本 さくら(女子B/10.4km×3周=31.2k) タイム48分28秒04 15位

Photo&Text:一般社団法人 日本パラサイクリング連盟