パラサイクリングの競技種目
パラサイクリングでは「トラック」と「ロード」の2つのフィールドがある。それぞれで実施される種目を見ていこう。
トラック:タイムトライアル
室内競技場で行われるタイムトライアル。500mと1000mで行われ、より速いタイムを記録した選手が勝者となる。
パリパラリンピックでは以下のクラス・距離で実施予定。
男子 | 1000m | B |
1000m | C1-3 | |
1000m | C4-5 | |
女子 | 1000m | B |
500m | C1-3 | |
500m | C4-5 |
トラック:個人パシュート
パシュートは「追い抜き」の意。室内競技場のホーム側・バック側で2選手が同時にスタートし、より早くフィニッシュするか、相手を追い抜くと勝利となる。3000mまたは4000mで争われ、パリパラリンピックでは以下のクラス・距離で実施する。
男子 | 4000m | B |
3000m | C1 | |
3000m | C2 | |
3000m | C3 | |
4000m | C4 | |
4000m | C5 | |
女子 | 3000m | B |
3000m | C1-3 | |
3000m | C4 | |
3000m | C5 |
トラック:チームスプリント
Cクラスから男女混合で3選手がチームとなって出場する種目。それぞれの性別・クラスによってポイントが決められていて(男子C5なら4ポイント、女子C1なら1ポイント)、3人の合計が10ポイント以内になるようにチームを組まなければならない。
ルールは健常トラック競技のチームスプリントと同じで、3人が1列になってレースをスタートし、1周ごとに先頭の選手が離脱。最後の1人がゴールした時のタイムによって勝敗が決まる。日本国内の大会ではなかなか行われない種目でもあるので、この機会にぜひ観戦を楽しんでほしい。
パリパラリンピックでは「チームスプリント C1-5 予選」と「チームスプリント C1-5 決勝」が行われる。
ロード:タイムトライアル
屋外のコースで行われるロードレース種目。そのうちの「タイムトライアル」では、時間差で1人ずつ出走して決められた距離を走り、タイムで勝敗を競う。
距離はクラスによって異なり、パリパラリンピックでは以下の19のクラスで実施される。
男子 | B |
T1-2 | |
H1 | |
H2 | |
H3 | |
H4 | |
H5 | |
C1 | |
C2 | |
C3 | |
C4 | |
C5 | |
女子 | B |
T1-2 | |
H1-3 | |
H4-5 | |
C1-3 | |
C4 | |
C5 |
なおトラック競技は競技場に傾斜がついているため、ハンドサイクル(H)やトライシクル(T)などの三輪の自転車は走行が不可能。H・Tクラスはロードレースでのみ実施される。
ロード:ロードレース
全員が同時にスタートし、長距離を走り、最後にゴールした着順を競うロードレース。シンプルなルールだからこそ、どこで仕掛けどのように駆け引きするのか、タイミングや戦略が重要となる。
パリパラリンピックでは以下の14クラスで実施予定。
男子 | B |
T1-2 | |
H1-2 | |
H3 | |
H4 | |
H5 | |
C1-3 | |
C4-5 | |
女子 | B |
T1-2 | |
H1-4 | |
H5 | |
C1-3 | |
C4-5 |
ロード:チームリレー
トラック競技ではCクラスで行われたが、ロードではHクラスの男女混合3選手で1チームを作って出場する。ここでも性別とクラスによってポイントが定められているため(男子H5なら3ポイント、女子H1なら1ポイント)、チームの合計が6ポイント以内になるように設定する必要がある。
「リレー」とは言うものの、ハンドサイクルという特性上「タッチで走者交代」とはならず、次の走者の先端を通過した時点でスタートが可能となる。
日本からは4選手+1選手が出場
直近に迫りつつあるパリパラリンピック。日本からは東京パラリンピックで金メダルを獲得した杉浦佳子選手を含む4選手と、タンデム自転車でパートナーを担う三浦生誠選手、合わせて5選手がパリの地を踏む予定となっている。