出場選手数に男女平等化

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女子チームスプリントが3人に

トラック競技では、女子チームスプリントが従来の2人制から3人制となり、男子と同様となった。結果、女子チームスプリント参加者に7つの追加出場枠が与えられる事に。東京大会では男女の人数が98:91であったが、パリ大会からは95:95となる。

女子チームスプリントの3人制については、2020年11月に開催された2020全日本自転車競技選手権大会トラックや、2020UECヨーロッパ選手権の女子エリートでも採用されるなど、すでに変化が始まっている。

2020全日本選手権トラック

以下東京大会とパリ大会における自転車競技の出場枠数の比較:

東京オリンピック(2020)

男子 女子 合計
マウンテンバイク 38 38 76
ロードレース 130 67 197
トラック 98 91 189
BMX 24 24 48
BMXフリースタイルパーク 9 9 18
合計 299 229 528

パリオリンピック(2024)

男子 女子 合計
マウンテンバイク 36 36 72
ロードレース 90 90 180
トラック 95 95 190
BMX 24 24 48
BMXフリースタイルパーク 12 12 24
合計 257 257 514

東京大会と比較すると、パリ大会では計14人の出場選手数が減少する(全種目合わせて)。

UCI会長ダビデ・ラパルティアン氏は

「UCIアジェンダ2022の目的達成にあたり、満足できる内容となりました。2024年のパリオリンピックにおける男女平等は、アスリートと社会全体に強いメッセージを発信しています。UCIは競技においてもガバナンス上でも男女平等を掲げています。プロの女子選手への最低給与の導入など、様々な動きがありましたが、これは私たち連盟と自転車競技にとっての大きな一歩であり、誇りに思っています。IOCの支援に感謝します」

と述べている。

男女平等でどうなる?

RIO DE JANEIRO, BRAZIL - AUGUST 16: Edward Dawkins of New Zealand, Francois Pervis of France, Yuta Wakimoto of Japan, Angel Pulgar of Venezuela and Patrick Constable of Australia compete during the Men's Keirin First Rou nd Repechages - Heat 3 on Day 11 of the Rio 2016 Olympic Games at the Rio Olympic Velodrome on August 16, 2016 in Rio de Janeiro, Brazil. (Photo by Bryn Lennon/Getty Images)

Photo by Bryn Lennon/Getty Images

今回のニュースで、女子選手によるオリンピック出場の機会が増えた。

新たな女子選手の活躍が期待出来るなど自転車競技に限らず、他競技でも男女平等化への良い流れが生まれたとも言えるだろう。

しかし、男子ロードレースを例に例えると、オリンピック出場のハードルはより高くなったとも考えられる。

従来の130人から90人へと減った事により、強豪国と比べて競技環境が整っていない国などは、今まで以上に出場枠獲得に苦戦を強いられる事となるかもしれない。

参照:Cycling achieves full gender parity in terms of athlete numbers at the Olympic Games Paris 2024