2022年10月20日、イギリス・マンチェスターにて新たな風洞実験施設がオープン。
この記事では、本施設のオープン当日にイギリス自転車競技連盟が発表したリリースについてご紹介していく。
イギリスチームの拠点に
新たな風洞実験施設(ウィンドトンネル)が設置されたのは、イギリス北西部の都市マンチェスターにある、医療・スポーツ施設「Manchester Institute of Health and Performance(MIHP)」。
本施設は、イギリス国内で(1994年に)初めて建設された屋内ベロドロームを擁する「National Cycling Centre」に隣接しており、イギリスナショナルチームの選手にもサービスを提供している。
ちなみにこのNational Cycling Centreには、BMXやMTBでのトレーニングが可能なコースもあり、トラックだけでなく複数の自転車競技選手たちの拠点となっている。
風洞実験って?何ができるの?
そもそも風洞実験施設とはどんな場所なのだろうか。
簡単に言えば「”空気抵抗”に関する実験を行う場所」。
様々な強さの”風”を引き起こせる、大きなファンが施設内にあるのが特徴的。この特大ファンの前で自転車を漕ぎ、空気の流れ方、空気抵抗の大きさを測定できる。
主に屋内のベロドロームで実施されるトラック競技だが、バイクの形や選手の姿勢(ポジション)、さらには着用するスキンスーツやヘルメットの形や材質によって、生じる空気抵抗は異なってくる。この空気抵抗をいかに抑えられるかが、0.01秒を争うトラック競技では重要なのだ。
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