30年ぶりの世界新記録

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8km部門ではまさかの結果に

4km部門では約30年ぶりに世界記録を塗り替え、最大の目標としていた8km部門での時速145km超えにも、大いに期待がかかっていたフランソワ・ペルビス。

しかしその挑戦は思わぬ事故によって、達成されずに終わってしまった。

フランソワ・ペルビスはリカンベントバイクでの走行中、時速130kmほどに達したあたりで後輪が破裂するアクシンデントに見舞われてしまう。幸い本人は命に関わる怪我を免れたものの、数カ所の負傷を負い、バイクは走行不能な状態になってしまった。

本アクシデントにより、残念ながらフランソワ・ペルビスは時速145kmの目標達成を断念。体を第一にケアすることとなった。

本アクシデントによりフランソワ・ペルビスが挑戦を断念せざるを得なくなったことについて、フランスの大手メディアL’EQUIPE誌や、その他の現地自転車メディアCyclingWEEKLYなども報じている。

以下本人コメント(投稿文から意訳)

「すでにご存知の方もいると思いますが、昨夜の走行中、時速130kmに達したあたりで後輪が破裂してしまいました。

車体とタイヤは完璧な状態でしたので、小石に接触してしまったのではと考えています。車体は路面に倒れ長い距離をスライドしてしまい、車体の破片も路面に散ってしまいました。

幸いなことに、転倒した先には支柱や木などはありませんでした。バイクから投げ出されることもなく、私自身の安全は完全に守られていました。病院で素早い治療や多くの検査を行った結果、肺の内出血と第一頸椎の落ち込みと診断されました。ドクター曰く、あと数ミリで四肢麻痺になっていた可能性もあったそうです。

でも安心してください。幸いそのような事態には至っていませんし、すべてすぐ良くなる予定です。月曜日(9月19日)の帰国前に、肺がんのリスクを避けるため、もう少々サンフランシスコでテストを受ける必要があります。肺の内出血もごく少量のもので、完璧に呼吸ができるほどではありませんが、心配いりません。

大変多くのメッセージをいただき、とても温かい気持ちになりました。心配はいりません。素晴らしいチームとともにした、今回の素晴らしい冒険の終わりについて、またすぐにお伝えします。

全ての方々に感謝します」

以上のようなコメントを9月18日に自身のFacebookにて投稿していたフランソワ・ペルビスだが、その後9月20日には自身のインスタグラムにて、検査を受け問題なく帰国したことを綴っていた。

リカンベントバイクで世界記録に挑戦したり、パラサイクリングでタンデムパイロットとして活躍したり、自身のトラック短距離種目の枠を超えた活動を見せるフランソワ・ペルビスに、今後も要注目だ。

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