BMXのクイックな動きが、競輪に活きる
Q:BMX競技のご経験もある古性選手ですが、競輪と比較してどうですか?
BMXは、経済的にも「続けること」が難しい競技かなと思います。海外で活躍している選手とか、すごいなと思いますね。ヨシタク(長迫吉拓選手)もそうですし、若い頃からしのぎを削ってきたマサ(三瓶将廣氏)もそう。
「BMXで食べていける」なんて、当時の僕らからしたら考えられなかったことです。
Q:将来的にBMX競技に携わっていく・貢献していく事なども視野に入れていますか?
もちろん考えています。同じBMX出身の他競技の選手(競艇・上田龍星選手)と、そういう話をしています。何かできることがあれば、と思っています。優勝賞金だけで食べていけるような世界になれば……BMXは華やかで、かっこ良く魅せられる競技なので。
Q:ちなみに、BMXの経験が競輪に活きている事はありますか?
コケにくい事です!
BMXは当たりまくりますし、空中での接触もある。競輪でのクイックな動きって、BMXからしたら普通の動きです。BMXは1人で走っていてもコケる確率がすごく高いですから。
競輪は「速く走りたい」、BMXは「成功したい」という感覚で、コケなかったら成功。そこは活かせています。
Q:確かに、古性選手は落車が少ないイメージです。
10年間で4回ぐらいですね。僕の戦法では少ない方かなと思います。今年に至っては、“コケたかな”と思うシーンが3〜4回はありましたけれど、それを耐えられたことは大きいですね。
観客の方には、コケないイメージを持っていただいているかもしれません(笑)
Q:BMXから競輪への転向は、後輩にもオススメしたいですか?
BMXの時から直線が速いタイプではありませんでしたが、技術・ペダリングスキル・戦法は確実に活かせます。直線が速い訳ではない僕でも、こういう舞台、KEIRINグランプリで走らせてもらえるチャンスをいただけました。
BMXで僕より速い選手はたくさんいますし、希望はあるんじゃないでしょうか。直線が速い選手は、特に可能性があると思います。
追い抜く事で培われたスキル
Q:BMXでは後ろから行くほうが得意だったんでしょうか。
それこそライバルのマサ(三瓶将廣氏)は直線が速かったんです。だから前に出られても仕方なくて、後ろから抜きに行くことを考えていました。そのおかげでスキルが上がった気がします。
ヨシタク(長迫吉拓選手)も小さい頃から後ろから追い抜くタイプで、そのために脚力とスキルが付いて、世界と戦えるようになったんだと思います。
Q:タイプ的にはスキル重視なんですね。「ここだけは誰にも負けない」と自信のあるポイントは?
競輪は技術・脚力・戦術などのトータルが平均して強いことが大事だと思うので、そういう選手を目指したいなとは思っています。自信があるというより、そうなりたいと思っています。まだ発展途上の感覚です。
Q:今回のKEIRINグランプリでも、更にレベルアップした古性選手に出会えそうですね!
どんな反応が起こるかわかりません。間違いなく良い経験になります!