気持ちに少しの余裕を持って、3回目の挑戦へ

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自分の身体の声を聞いて、ベストの状態へ

Q:今振り返ってみると、初めてグランプリに出場した際は“知らない中でのストレス”はありましたか?

かなりありましたね。入って、どういう日程で物事が進むのか・どういう感じでレースを迎えるかということがわからないんで。

去年(2回目)とかは多少理解した状態で行けたので、経験がある点は大きかったです。レースは緊張しなかったんですけど、それでも、レース以外での負担は結構ありました。

Q:普段は基本4日間4本の出走が1回の開催ですが、グランプリは1本勝負。調整はどのようにされるのでしょう。

未知数な部分はあります。果たして自分がベストな調整ができているのかは、いまだに疑問ですけど。

Q:これまでは、前検に入ってからどういった過ごし方をされていたのでしょうか?

やる事はある程度決まっています。前検日に入って、VTRやインタビュー撮影を実施します。グランプリ初日に取材が何件か入ります。2日目にドーピング検査と練習、あとは空いた時間に何をするかという調整です。

身体の状態を確認しつつ、レース前にローラーにどれくらい乗るのかを決めたり、朝に乗ったらお昼寝を入れたり。「ご飯を何時にしようかな」などと考えて過ごしています。

Q:昼寝も挟むんですか?

しっかり眠れていたら必要ないですが、足りなければ寝ます。開催中は臨機応変に、色々と考えながら行動しています。

Q:特にルーティーンは無く、自分の身体の声を聞いて調整されてるんですね。

基本的に開催中のルーティンは無いです。朝、自転車に乗るか乗らないかによって、就寝時間も変えます。朝乗った日に昼寝をするかしないか・アップの時間が早いか遅いか、そういった物事を組み合わせながら、自分の身体の状態と精神状態を考えながら調整しています。

Q:ちなみに今回も、清水選手と揃っての出場です。心強いですか?

もちろん心強いです。信頼関係もできていますし、一緒に走れることは嬉しいです。なんとかどっちか、今年こそはという思いもあります。

清水裕友, 第64回オールスター競輪・いわき平競輪場

清水裕友(山口・105期)

Q:“前・後ろ”を決める時は、すんなりというわけではない?

去年は結構時間かかりましたけど、今年はもう決まってるんで「記者会見をお楽しみに」です。来年もすんなりいくんじゃないですか?(笑)

Q:毎年出てたら「今年は俺が前・後ろ」という話になる?役割分担というか。

今年と去年はまた別な感じはあるんですけど、そういうのもあるのかなと思います。

Q:ちなみに、グランプリはどれくらい楽しみですか?

グランプリより先に広島記念があるので、そこで結構走ってから向かいたいなという思いがあります。今は広島記念が一番楽しみ(笑)

※インタビューは広島記念前に実施。広島記念(12月9~12日)では優勝を果たした。

そこで優勝して応援してもらって、グランプリにもっと高ぶった状態で行きたいです。広島記念でどういうレースができるかを大事にしたいです。

後編ではどんどんと熱を帯びたインタビュワーによる、松浦選手の内面に迫っていく。

真面目な博打好き、松浦悠士インタビュー【後編】KEIRINグランプリ2021