毎年年末に開催される競輪界最大のレース『KEIRINグランプリ』。1年をかけて出場権を勝ち取った9人の選手が、12月30日、その頂点を決定する戦いに出る。

日本選手権競輪で優勝して『KEIRINグランプリ2021』への出場権を獲得した松浦悠士選手。3年連続3回目のグランプリへ挑む、その心境を伺った。

松浦悠士プロフィール

広島98期、31歳。2021年は『日本選手権競輪(G1)』と『第17回サマーナイトフェスティバル(G2)』にて見事優勝。KEIRINグランプリには2019年度から3年連続出場しており、2021年の賞金ランキングでは堂々の1位に輝いた。

2021年の主な成績

第75回日本選手権競輪(G1)優勝
第17回サマーナイトフェスティバル(G2)優勝

気持ちに少しの余裕を持って、3回目の挑戦へ

Q:今回で3回目のグランプリですよね、年末の忙しさにも慣れてきましたか?

今年は結構詰めてしまったという感じはありますけど、だいぶ慣れました(笑)

Q:かなりの頻度で取材も受けていますよね。

S級S班だからという理由からだと思います。今は特にネットの媒体とかも増えていますし。リモート取材やコラム執筆とかを受けさせていただいているので、プライベートの時間は減ったかなという感じはあります。

Q:松浦さんはご自身で発信されることも多いですが、どういう考えで発信をされてるんでしょう?

自分の気持ちや想いっていうのを、しっかり伝えていきたいと思っています。自分の意図を違う形で捉えられたりするのは嫌なので、しっかり発信していきたい。「競輪を知らない方に伝える」というのはなかなか難しいですけど、もっと皆さんに知ってもらえるように魅力なども伝えていけたらなと思っています。

松浦悠士, 第64回オールスター競輪・いわき平競輪場

Q:松浦さんが考える“競輪の魅力”とは。

スピード感と、最後まで何が起こるかわからないドキドキ感ですね!生で観てもらったらやっぱり音とかもすごいですし、迫力があります。そういうのを現地で観て欲しいなと思います。お客さんの歓声もすごいので、味わって欲しいですね。

Q:グランプリを前に気持ちの高ぶりだとか、お気持ち的にはどうでしょう?

気持ち的には落ち着いています。去年・一昨年とは違った精神状態かなと思います。それこそオリンピックと違って1年ごとにあるので「今年こそは」という思いもありますし。今年は、少しは余裕を持って臨めるかなと思います。

Q:経験があるというのは強いですよね。スタートラインに立つ瞬間、グランプリはやはり普段のレースとは違いますか?

グランプリの発走は、G1の決勝とも違います。まずユニフォームが違います。入ってからそこに向かって行くまでの過程があるので、どんどん高まって行くというか。あとは前検日がいつもと違うというのもあります。走るまでに、どんどんどんどん気持ちが高まっていって、ようやくスタートという感じはあります。

自分の身体の声を聞いて、ベストの状態へ

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