ヤンググランプリの恩恵とは

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そもそもヤンググランプリとは

ヤンググランプリとは、デビュー3年以内の若手選手のみに出場権が与えられるレース。その中でも開催時S級在籍で、平均競走得点上位の選手が選出される。

2021年の場合は115・117・119期が対象だが、2021年夏に本デビューを迎えた119期がヤンググランプリの出場権を得ることは、実際のところゼロに等しい。なので選手たちにとっては「多くても2回しか出られないレース」「このメンバーで走ることは、この先そうそうない」という、ちょっと青春の匂いを感じるようなレースでもある。

ヤンググランプリの恩恵って?

では、本題の「ヤンググランプリの恩恵」に話を移そう。

グレードレースや特別レースには「ヤンググランプリ優勝者」「ヤンググランプリ出場者」が優先的に選考されるレースが存在するのだ。

サマーナイトフェスティバル(G2)

参加選手数 81人
補欠 5人

【選考基準※2021年】

開催時S級在籍
S級S班在籍者
東京オリンピック自転車競技トラック種目代表選手
選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
G1優勝者
G2優勝者(ヤンググランプリ含む)
G3優勝者
F2優勝者

KEIRIN.jp競輪資料室

ウィナーズカップ(G2)

参加選手数 108人
補欠 8人

【選考基準※2021年】

開催時S級在籍
S級S班在籍者
S級S班在籍者を除く、1位回数上位30人
(同数の場合は2位回数、3位回数、平均競走得点上位者)
東京オリンピック自転車競技トラック種目代表選手
ヤンググランプリ出走者
選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S1)
F1決勝1~3位回数上位者

KEIRIN.jp競輪資料室

上記の2開催はわかりやすく選考基準として「ヤンググランプリの恩恵」が見えるものだが、他にも「ヤンググランプリで活躍し、ファンの人気が上がる」ことでオールスター競輪への出場チャンスが増すことなども想定できる。

そして、「競技人生が長いこと」が特徴でもある競輪選手。これから10年、20年と選手生活を続けていく中で、「多くても2回しか走ることができない」ヤンググランプリを走った、または優勝した経験は、これから先ずっと光り続けるものとなるだろう。

「若手ナンバーワンを決めるビッグレース」であると同時に、絶好のアピールの場でもあるヤンググランプリ。長い競技人生のスタートを切ったばかりの若い選手たちによる、一期一会のレースだ。2021年も、ぜひお見逃しなく。