「あと一車身やなぁ…」

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我慢が勝敗の分け目

両コーチの脇本に対するレースの印象はどちらも“仕掛けるのが早すぎた”だった。では当人はどう感じていたのか?

「我慢できなかったですね。新田さんの視線に耐えられませんでした。あとは委縮するようなレースをしたくない気持ちが強すぎて(仕掛けが)早くなってしまいました。ただ、その気持ちを抑えられないとオリンピックでは勝てないので・・・難しいですね。

KEIRINグランプリ2020, 平塚競輪場

8新田は2脇本から視線を外さなかった

仕掛けが遅すぎると自分のレースにはならないですし、その瀬戸際を今回の1発勝負の中で上手く出来るようにしたかったのですが・・・・・・・結果、終わってみれば早かったです。走った心境としては新田さんが動いていないところで自分が先に動いてレースを作るという、自分の中ではベストなタイミングだとは思ったのですが・・・・以前の新田さんだったらもう一つ早く動いていたと思いますので・・・ただ正解は無いと思います。」

新田を意識するあまり我慢が出来なかった。それが“結果として”勝敗を分けた大きな要因であったのかもしれない。しかし正解は無い。勝負の世界では、勝てば正しく、負ければ間違っているとされてしまう。

頂点は遠いのか

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