底なしのスタミナ、ダイガード

男子に負けず、いや男子を上回る驚きを会場にもたらしたのはクロエ・ダイガード(アメリカ)。ダイガード自身が2019世界選手権で記録した世界記録を1日に2回も更新する驚異のタイムでダイガードがこの種目の優勝者となった。

2020 Track Cycling World Championships

女子は3kmで争われるこの種目、ダイガードは予選に出場すると、まずは挨拶とばかりに自身が持つ世界記録3分20秒060を約3秒上回る3分17秒283でフィニッシュ。会場を驚かせる新記録を樹立する。2位にはリザ・ブレナウアー(ドイツ)で3分18秒320。決勝では2人の好勝負が繰り広げられると予想された。

女子個人パシュート予選リザルト(PDF)

決勝

ダイガード(アメリカ)vsブレナウアー(ドイツ)となった戦いは地元のブレナウアーが大きな声援を受けるものの、ダイガードが再び驚異のペースで進んでいく。

勝負は最初からダイガードがリードし、最後の1kmでは逆転が不可能な程の差となる。地元の選手が負けることもあり、静かになると思われたースだったが、再び世界記録の更新を匂わせるペースに会場は盛り上がっていく。残り3周、2周、1周とタイムを刻みながら誰もが新たな歴史の誕生を待つ。そして最後のフィニッシュタイムは・・・・・・なんと3分16秒937。予選で記録した世界新記録を更にコンマ3秒塗り替える新記録を出し、満場の喝采を浴びてこの種目の優勝者となった。

尚、対戦相手のブレナウアーは3分23秒229でフィニッシュ。そして3位決定戦はブロース対クレインのドイツ代表対決となったが、この勝負をブロースが3分24秒284のタイムで制し、銅メダルを獲得した。

女子個人パシュート決勝リザルト(PDF)