第1戦で出場予定の無い種目

日本ナショナルチームのワールドカップ第1戦出場選手は、短距離の男女合わせて3人のみ。中長距離チームの出場予定は無い。

※オリンピックランキングでは全6戦あるワールドカップの内、成績の良い上位3大会のポイントを計算する。1戦に出なかったからといって不利益がある訳では無い。

第1戦で出場予定の無い種目におけるオリンピックランキングはどの様な状況かおさらいしておこう。

男子チームスプリント

上位8位までが出場枠獲得となるランキングで現在8位。しかし、9位の中国、10位のポーランド、11位のトリニダード・トバゴとは300ポイント以下の僅差となっている。

間違いなく言えるのは「世界選手権では中国、ポーランド、トリニダード・トバゴには絶対に負けられない」ということだ。世界選手権は与えられるポイントの配分が一番大きいので、僅差で競り合っているライバル達に勝たなくてはならない。

因みに、ランキング7位のロシアとは135ポイント差とその差は僅かなので、ロシアの動向にも注目だ。

男子チームパシュート

先日の全日本選手権で日本記録が更新されるなど、成長著しい男子チームパシュートは現在13位。ボーダーライン上にいるスイスとの差は1110ポイントだ。7位のドイツとは1170ポイント差のため、ここから東京オリンピックを目指すにあたってはこの2ヶ国との関係性が重要となってくるだろう。

ドイツはヨーロッパ選手権にて3分55秒677、スイスは3分55秒909を出している。走路が異なるため単純な比較は出来ないが、これらのタイムから全日本選手権でブリヂストンの選手達が語っていた「3分54秒」という目標を掲げていた意味が見えてくる。

現在のポイント差を鑑みると今シーズンのワールドカップでのメダル獲得は必須条件と言えるだろう。

女子チームパシュート

日本は現在ランキング11位。

アジア選手権を制した韓国が8位にランクアップしている。今回のアジア選で金メダルを逃したことは、日本ナショナルチームにとって痛手であったと言わざるを得ない。

ヨーロッパ選手権において、ランキング9位のベルギーは4分25秒730、10位のフランスは4分22秒669を記録している。そして現在の日本記録は2018年に出した4分22秒138。

韓国、ベルギー、フランスとは400ポイント差ほど。ワールドカップ、そして世界選手権において日本記録に匹敵する走りをし続け、上位チームの上を行くことが求められる状況だ。

オムニアム

男子

女子

現在男子が7位、女子が6位のオムニアム。オムニアムのオリンピック出場枠はマディソンから得られる8枠と、オムニアムから得られる12枠(女子は13枠)の計20枠(女子は21枠)によって構成される。日本はチームパシュートの結果に関わらず出場枠獲得圏内に入ることが必要となる。

特に男子はマディソンのランキングで出場枠獲得ボーダーまで3000ポイント以上の開きがあるため、この種目でオリンピックの出場枠を獲得は今シーズンの結果次第となる。

女子マディソン

女子マディソンは現在10位。ボーダーである8位のフランスとは170ポイント差と射程圏内だ。但し、7位のロシアとは1000ポイント以上の差があるため逆転は難しいだろう。事実上1枠しかチャンスはなので、8位フランス、9位ポーランドをいかに上回るかが今シーズンの鍵となりそうだ。

男子マディソン&女子チームスプリント

男子マディソンはランキング23位であり、ボーダーの8位であるアメリカとは3360ポイントの差がある。また、女子チームスプリントは対象となる大会に出場していないため0点。

UCI トラックランキング(※本記事は2019年10月28日現在の情報を元に作成)
※UCIランキングとオリンピックランキングの2種類が存在しているため注意

東京オリンピック 参加資格配分について