2019年9月2日〜4日に日本競輪選手養成所にて「第117回・第118回 第2回卒業認定記録会」が実施された。複数の養成所記録が更新されるなどハイレベルな争いとなり、ゴールデンキャップを獲得した候補生が現れた。

新記録樹立!日本競輪選手養成所/第117回生・第118回生第2回記録会

ゴールデンキャップとは?

日本競輪選手養成所では、記録会の成績によって、訓練時に着用するヘルメットキャップの色が決められる。白・黒・赤・青は記録会ごとの能力区分によって養成所から「貸与」されるが、ゴールデンキャップだけは本人に「授与」される。

ヘルメットキャップの色別けの基準は以下の通り。

能力区分基準タイム(男子)

200m 400m 1000m 3000m 備考
S 11″20以内 23″00以内 1’08″00以内 3’49″50以内 スピード、持久力共に優れている者
A 11″50以内 23″70以内 1’10″50以内 3’58″50以内
B 11″50以内 23″70以内 スピードはあるが持久力に劣る者
C 1’10″50以内 3’58″50以内 持久力はあるがスピードに劣る者
D 上記以外の者 スピード、持久力共に劣る者

能力区分基準タイム(女子)

200m 400m 500m 2000m 備考
S 12″30以内 25″50以内 38″30以内 2’41″50以内 スピード、持久力共に優れている者
A 12″80以内 26″20以内 39″40以内 2’49″00以内
B 12″80以内 26″20以内 スピードはあるが持久力に劣る者
C 39″40以内 2’49″00以内 持久力はあるがスピードに劣る者
D 上記以外の者 スピード、持久力共に劣る者

男子

男子のゴールデンキャップ獲得者は下記の4名。これは日本競輪選手養成所(旧日本競輪学校時代も含む)史上最多人数であり、今回の4名は17〜20人目の獲得者となった。

坂本紘規 候補生

記録

200mフライングタイムトライアル 10秒90
400mフライングタイムトライアル 22秒47
1000mタイムトライアル 1分07秒93
3000mタイムトライアル 3分48秒64

プロフィール

生年月日 平成8年8月8日
年齢 23才
府県 青森県
最終学歴 私立 日本大学卒業
主な競技歴 2018年 全日本学生選手権大会トラック自転車競技会 スプリント 2位

コメント

「ゴールデンキャップを獲れて嬉しいです。1000mTTでタイムが出ていたので狙おうと思って、頑張りました。競走訓練で、先行で力をつけていきたいと思います。」

町田太我 候補生

第1回記録会に続いて2回目のゴールデンキャップ獲得となった。男子候補生として複数回のゴールデンキャップ獲得は史上初の快挙である。

記録

200mフライングタイムトライアル 10秒88
400mフライングタイムトライアル 22秒29
1000mタイムトライアル 1分07秒74
3000mタイムトライアル 3分45秒87

プロフィール

生年月日 平成12年7月8日
年齢 19才
府県 広島県
最終学歴 私立 山陽高等学校卒業
主な競技歴 全国高等学校総合体育大会 1kmタイムトライアル 3位
2017年国民体育大会(愛媛) 1kmタイムトライアル 3位
2018年国民体育大会(福井) 1kmタイムトライアル 2位
全国高等学校選抜自転車競技大会 1kmタイムトライアル 4位
中国地域高等学校対抗自転車競技選手権大会3km個人追い抜き 3位

コメント

「素直に獲れて嬉しいです!3種目目の400mFDが終わった段階で基準タイムを出していたので、3000mTTは苦手ではないし、狙えるかなと思っていました。競走訓練では、逃げ切れる力をつけていきたいと思います。」

※本記事では「フライングタイムトライアル(FTT)」という書き方をするが、競輪選手養成所では同じ内容の種目を「フライングダッシュ(FD)」と呼称している。

養成所記録を更新した2名