脇本雄太による、21年ぶりのGI完全優勝で幕を閉じた日本選手権競輪（競輪ダービー） 2019。
脇本雄太の完全優勝、深谷知広の決勝進出など結果が出た選手もいれば、結果を出せなかった選手もいるナショナルチーム。この開催中の「愛弟子たち」をナショナルチームのコーチ陣はどう見ていたのか？
ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチとジェイソン・ニブレット短距離コーチに感想を伺った。
ブノワ・ベトゥ
ブノワ・ベトゥ
インスタを見ていたから観てなかったよ（笑）冗談、冗談（笑）
真面目なところ、脇本は階段を一つ登ったと思います。新しい脇本、とまではいきませんが、別次元の脇本といったところでしょうか。
Q：どうして脇本選手は変貌を遂げたのでしょうか？
脇本雄太
とーーーっても頑張っているからです。これは本当です。でも彼は才能がありますよね。私がコーチに就任してから彼は常に進化を遂げ続けています。脇本の頭の中には明確な目的があり、その目的を達成することを強く望んでいます。だから日本の競輪で結果が出せるのです。今回のレースで自信が付いたでしょうし、国際大会でも同じような素晴らしい結果を出して欲しいですね。
Q：海外のトップ選手たちも日本の競輪では同じようなレースをしていますが、その点については？
脇本と海外のトップ選手たちとでは状況が大きく異なります。海外のトップ選手たちが活躍しているFI開催ではなく、脇本はトップの選手たちが集うGIで戦っているのです。ですから彼ら、海外のトップ選手たちがこのレベルで走っても同じことが出来るのは・・・・・調子が良い時のブフリ位でしょうか。
マティエス・ブフリ
他に脇本が今週見せた走りと同じことが出来る選手はいないと思います。それほど今大会の脇本は私を驚かせる走りを見せてくれました。
Q：深谷選手については？
深谷知広
残念です。1着を脇本と深谷で争うと思っていましたので・・・・・でも彼のコンディションは良かったし、このレベルで走る準備も出来ていたと思います。6番の田中選手のブロックにあったことでレースが難しくなったので、残念です。でもこのシーズン中に深谷がGIを獲れる実力があると確信していますよ。
Q：新田選手については？
新田祐大
今日のレースは決勝で走っていなかったので何とも・・・ですが、問題は昨日のレースでした。ちょっと待ちすぎたと思います。結局最終周回で煽りを受けて前に出られなかった。その前のもっと早い段階で仕掛けていなければなりませんでした。
でもこの開催の前半戦では長目のスプリントで良いレースをしていましたし、強かったですよ。世界選手権でメダルを獲って、このレースにモチベーションを上げてこなければならなかったのですが、ちょっと難しかったのかもしれません。新田のモチベーションが無かったと言っているわけではなく、他の人たちの方がよりモチベーションが高かったのかもしれないというだけです。
2019年世界選手権にて
スポーツなので、上手く行く時もあればそうでない時もあります。だから次のGIでは問題ないと思いますよ。いずれにせよ、新田はこれからもハードワークを続けるでしょうし、活躍することを確信しています。今回も別に問題があったわけではありません。ただこのレベルだと、少しのミスが大きな問題に繋がるということです。
ジェイソン・ニブレット
ジェイソン・ニブレット
深谷のレースには残念な気持ちが大きいです。位置取りは良かったと思います。最終周回に入ったところでは、深谷のレースになると思っていました。でも日本の競輪ですから仕方ないですが、ブロックにあってしまいましたね。
脇本は正直すごかったです。彼については特に語ることはありません。
大会を通じてとても強かったと思います。
