伸び盛りの子供たちは希望
Q:お時間ありがとうございます。この大会だけでなく2018年にはアジア大会もやっていましたよね?
はい。このベロドロームが作られてからはアジア大会が初大会でした。ベロドロームの収容人数は3,000人です。出来たばかりの素晴らしい競技場だと思いませんか?
Q:そうですね。これだけ立派だとワールドカップなど大きな大会の開催も可能だと思いますが、将来的に可能性はありますか?
そうですね、可能だと思います。まずはクラス1の大会から始めなければいけなそうですが、可能性としては期待したいですね。
Q:あまり多くの観客が見られませんでしたが、インドネシアにおいてトラック競技の人気は・・・・あまりない?
今は皆に競技のことを知られているとは思います。でも、まだまだですね。
関係者も素晴らしい会場で、とても速いトラックだと言っているので、それが広まれば良いと思っています。海外の選手たちはこのベロドロームが素晴らしいと知ったと思います。あとは国内に広めないといけません。
ただし課題は、自転車がインドネシア人にとって、とても高価だということです。だから地域でお金を出してもらったり、何か補助を受けられない限りは、乗るの事が難しいと思います。選手の数がそもそも少ないので、もっと増やさないといけません。それが現状です。
(編集部注:インドネシアの平均月収は約3万円との事)
Q:アジア選手権トラック2019の結果はどう見ていますか?
良かったですよ。アジア大会前は国際大会で何かを得るなんてことはありませんでした。ですが、今回のアジア選手権では、ジュニアで金メダル(男子スクラッチ)を獲得していますからね!伸び盛りの子供たちは我々にとっての希望です!
Q:ということは育成に力を入れていると?
今回はインドのUCIサテライト、そしてWCCでもトレーニングしている選手が勝ってくれました。彼はスマトラ島出身で私が可能性を感じ引っ張ってきました。彼のような選手はかなりレアなので、見つけるのは難しいです。そういった現状ですが、今後も頑張ります。
インドネシアはワールドカップ開催を目指す
インドネシアのトラック競技事情は日本とは比べ物にならないほど厳しいようだ。
しかし、このわずか2週間後に我々はChairmanとトラックワールドカップ第6戦の香港大会で再会する。我々の事を覚えてくれていて、笑顔で声をかけてくれた。なんとインドネシアでのワールドカップ開催を目指して動いていると言うのだ。
自転車競技の世界において、現在はヨーロッパが最も強い勢力を持っている。しかし、Nugroho氏の様な精力的に物事を変えていこうと動く人たちのパワーによって、アジアが一大勢力を築く日を楽しみにしようじゃないか。