ついに開幕を迎えた『競輪ワールドシリーズ2026』。山口県・防府競輪場にて7年ぶりとなる記念すべき初戦が行われた。競輪場に向かう取材スタッフを乗せたタクシーの運転手さんからも「今日はすごい選手が来ているんでしょう?」と尋ねられ、街中でも話題となっていることを実感した取材陣。

一方で直前になって欠場者が増え、男子レースは一部5車立てでの開催になるなど、予期せぬ事態も起きたものの、それぞれのレースで熱い戦いが繰り広げられた。

本記事では、初戦で外国人選手が出場したレースのレポートと、2日目の出走表と並び予想を掲載する。

競輪ワールドシリーズ,初日,第1戦,防府競輪場

会場には近隣学校の自転車部の学生や、幼稚園の子どもたちなども観戦に訪れていた

6R 幕開けはマチルド・グロ(フランス)

車番 選手名 府県/期別
1 黒河内由実 長野/110期
2 山本さくら 愛知/120期
3 吉岡詩織(追加) 広島/116期
4 國村美留莉 山口/118期
5 マチルド・グロ フランス
6 田中まい(追加) 千葉/104期
7 北津留千羽 福岡/128期

打鐘の残り1周半のタイミングで最後方のグロ(黄色)がスプリントを開始すると、大外から隊列を一気に追い越し、先頭へ。最終周では、その差をどんどん広げていき最後は8車身差をつけてフィニッシュ。7年ぶりの競輪で、見事な勝利を収めた。

競走結果

車番 選手名 着差 上り 決まり手 H/B
1 5 マチルド・グロ 9.8 逃げ B
2 3 吉岡詩織 8車身 10.2 差し
3 6 田中まい 1/2車身 10.3 H
4 4 國村美留莉 1車身 10.2
5 7 北津留千羽 1/2車身 10.1
6 1 黒河内由実 1/2車輪 10.0
7 2 山本さくら 4車身 10.5

1着 マチルド・グロ コメント:「久しぶり」

まずレースに勝つことができ嬉しいです。靴の中でうまく足が動かせなくて新しいシューズに変えてから、慣れるための練習をしてきました。

競輪でのレースは“とっても”久しぶりだったので、少し緊張していましたが良いレースができて良かったです。レース自体は前の選手たちの位置取り争いを見て、1番後ろから捲りにいこうと考えました。

明日も決してリラックスはできません。世界選手権やオリンピックと同じような緊張感を持って、全力で挑みたいと思います。今日は後方からのレースになってしまったので、明日は真ん中の位置を取りにいきたいと思います。

7R スプリント&ケイリン パリ五輪金メダリストのデビュー

車番 選手名 府県/期別
1 橋本のこ(追加) 愛知/128期
2 久米詩(追加) 静岡/116期
3 枝光美奈(追加) 福岡/124期
4 エレセ・アンドルーズ ニュージーランド
5 是永ゆうき 大分/126期
6 石田春海 大阪/128期
7 當銘沙恵美 愛知/118期

残り1周に入り、先頭は内側に久米(黒)、外にアンドルーズ(青)で並走しながらスプリント勝負へ。

しかし、段違いのスピードを見せたのはアンドルーズ(青)。3コーナーに入るまでに3〜4車身差をつけ、そのまま押し切って1着。初めての競輪は、9車身差の快勝となった。

競走結果

車番 選手名 着差 上り 決まり手 H/B
1 4 エレセ・アンドルーズ 9.8 逃げ B
2 7 當銘沙恵美 9車身 10.1 差し
3 2 久米詩 1/2車輪 10.2 H
4 3 枝光美奈 1車身1/2 10.2
5 5 是永ゆうき 2車身 10.3
6 1 橋本のこ 3/4車身 10.2
7 6 石田春海 3車身 10.6

1着 エレセ・アンドルーズ コメント:「これから学んでいく」

ガールズケイリンの選手はとても強かったですし、勝つためにはレースを賢く走る必要があると感じています。コンディションはとても良く、レース自体も楽しめました。

ただ、まだレースのなかで難しい部分や挑戦しなければいけない部分もあります。まだまだレースの展開など様子を見ながら走っているので、ベストな勝ち方についてはこれから学んでいきたいと思います。

3着 久米詩 コメント

コンディションは良かったので力勝負はしたかったけど、力の差を見せつけられた形になりました。アンドルーズ選手の方が周回中も動きを見せるし、打鐘で仕掛けてくるなど日本の競輪らしい走りをする印象を受けました。悔しい気持ちはあるけど、収穫と課題をそれぞれ得たレースでした。

8R 人気のあるトゥルーマンが再来

車番 選手名 府県/期別
1 梅崎隆介 長崎/121期
2 鈴木涼介 福島/115期
3 山下一輝(追加) 山口/96期
4 ジョセフ・トゥルーマン イギリス
5 山口貴嗣(追加) 福岡/82期

残り3周時点で先頭から梅崎(白)-山口(黄)-鈴木(黒)-トゥルーマン(青)-山下(赤)の並び。互いに牽制し合いながらスローペースな展開となるも、打鐘の残り1周半のタイミングでトゥルーマン(青)がスプリントを始めると外から一気に先頭へ。最終周は後続を突き放して1人旅に。久しぶりの競輪の舞台でトゥルーマンが圧巻の勝利を見せた。

競走結果

車番 選手名 着差 上り 決まり手 H/B
1 4 ジョセフ・トゥルーマン 9.1 逃げ HB
2 3 山下一輝 6車身 9.4 マーク
3 5 山口貴嗣 1車身1/2 9.3
4 1 梅崎隆介 3/4車身 9.4
5 2 鈴木涼介 1/2車輪 9.2

1着 ジョセフ・トゥルーマン コメント:「次のレースに集中するだけ」

久しぶりのレースでしたが、勝ててすごく嬉しかったです。レースのプラン自体は特に考えてはいませんでした。前をいく選手の動きや展開に合わせようと思っていました。

(ハリー・ラブレイセンと対決する可能性を聞かれて)とにかく次のレースに集中するだけです。いつも考えるのは次のレースのことだけです。子どもたち(競輪場近くの幼稚園生が見学に訪れていた)の声援も聞こえました。明日のレースも楽しみです。

2着 山下一輝 コメント

今まで国際競輪などで外国人選手を相手として戦うことはありましたが、初めて外国人選手とラインを組みトゥルーマン選手の番手として走りました。トゥルーマン選手の仕掛けに合わせて追いかけましたが……味方になっても大変でした。何とかついていくことができて良かったです。

11R デビュー戦となったオランダの国宝

車番 選手名 府県/期別
1 角宗哉(追加) 山口/125期
2 東龍之介 神奈川/96期
3 ハリー・ラブレイセン オランダ
4 藤岡隆治 徳島/98期
5 久保田泰弘 山口/111期

角(白)-久保田(黄)-ラブレイセン(赤)-東(黒)-藤岡(青)の並びで周回を重ねる。残り1周半の打鐘後に角がスパートをかけるも、4コーナーから外へ持ち出したラブレイセンが一気の加速で先頭へ。東がぴったり追走するが、最後までラブレイセンが先頭を譲らずに1着でフィニッシュラインを越えた。

競走結果

車番 選手名 着差 上り 決まり手 H/B
1 3 ハリー・ラブレイセン 9.2 逃げ HB
2 2 東龍之介 1車身1/2 9.2 マーク
3 5 久保田泰弘 6車身 9.5
4 1 角宗哉(追加) 1/2車輪 9.7
5 4 藤岡隆治 1車身 9.5

1着 ハリー・ラブレイセン コメント

初めての競輪でのレースになるので少し緊張はしていましたが、良いレースができる自信はありました。トラックの感触もとても良く、1番良いタイミングで踏み込み、スプリントできたと思います。(上がりタイムが9.2秒と聞き)今日はゆっくりとした展開のレースだったので、速いペースのレースになればバンクレコードも狙えるかもしれません。

※バンクレコードは8秒8。新田祐大が2015年に記録している※

準決勝、決勝で戦う相手として、みんな強いライダーばかりだと思っていますが、清水裕友選手は注目しています。(清水選手が地元開催ということを伝えられ)地元で高いモチベーションを持ってレースに臨むのは、私が競技で走る時も一緒です。明日のレースも頑張りたいと思います。

2着 東龍之介 コメント

ラブレイセン選手とラインを組み、番手を走っていましたが後ろを何度も確認されたので、スプリント前に自分がまだ付いてきているのか確認されたのかと思いました。ラブレイセン選手も一緒に走る選手の情報はわからないでしょうから、トゥルーマン選手のレースを見て「同じような展開で走ろう」という話はしていました。自分に気をつかってもらった走りだったのかもしれません。

2日目 出走表・並び予想

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