6月3日から防府競輪場を皮切りについに始まる『競輪ワールドシリーズ2026』。More CADENCEではこれまでに選手たちのプロフィールやインタビュー、そして競走訓練の様子を紹介してきた。この記事では競走訓練に2日間参加し、実際に外国人選手とラインを組むなど、実戦さながらのレースを繰り広げていた深谷知広のコメントを紹介する。
深谷知広:2009年にプロ競輪選手デビュー。2年後の2011年にはG1を制し、デビューしてから史上最速でG1タイトルを獲得した選手として知られる。『リオ2016オリンピック』後からナショナルチームで活躍を続け、東京オリンピックには予備選出。その後、2021年末に競技を引退した。競輪選手に集中してからは2024年にS級S班に返り咲き、2025年には『KEIRINグランプリ2025』で優勝。今年は3月のG2・ウィナーズカップを制するなど、現代の競輪界を代表する選手の1人。
住んでいる世界が違う
7番オレンジのユニフォームを着て訓練に参加した深谷知広
Q:「めっちゃすげぇ」という話をしていましたが、やはり今回の外国人選手はすごいと思いましたか?
すごかったです。 自分たちは普段から競輪を走っていますし 、どちらかと言えば自分たちに分がある環境だと思うんです。だからこそ、ある意味さらに凄みを増して感じている部分があります。
Q:誰が1番すごいと思いましたか?
誰というのはなく、みんな強いです。なんと言うか、
Q:ナショナル時代も含め、今まで短期で来ていた外国人選手とこのような練習をしたことはありましたか?
ほとんどなかったです。だから初経験と言えば初経験だと思います。10年前くらいにドミちゃん(デニス・ドミトリエフ:オランダ。2014年度、2015年度、2019年度に短期登録選手制度で来日)が初めて来た時に、この訓練に愛知支部から来てたんですよ。その時は特別に強いとは思わなかったんです。まあ番手に付く機会が無かったからかもしれないですが。
踏み込む前に居なくなる
Q:今日はマシュー・リチャードソン選手の番手に付いての形でしたが、どう感じましたか?
やばかったです。
Q:それは駆け出していく時の加速でしょうか?
その前がもう。出し入れが速いんです。グイーーーーーーンって伸びるんじゃなくて、グッ、グッ、グッて。
Q:F1マシンみたいな感じでしょうか?エンジンの吹けが良いみたいな?
一瞬で加速していくので……加速するぞ、グワーとかじゃないっすね。「パッ」てやったら「スッ」といなくなる。(ペダルを全力で)踏んでるようにも見えなかったし。
Q:パワーの伝え方にロスが無い、そんな感じでしょうか?
郡司(郡司浩平:神奈川支部所属)のもっと強いバージョンといった加速感です。多分、北京オリンピックのケイリンで銅メダルを獲った全盛期の永井清史さんは、あんな感じなのかなと思いながら走ってました。
Q:深谷選手がそこまで感じるのは、本当に凄いからなんでしょうね。そのレベルの高さを感じるのは、もっと刺激を得るなど、競輪選手たちにとっても良い影響がありそうでしょうか?
絶対良い刺激になると思います。でも感じるところまで居れない可能性もある、とも感じました。だから感じられる、感じるチャンスがある人は本当にそれなりに準備しておかないと、感じるまでもなく終わっちゃうんじゃないかなと思います。
(左)深谷(右)同じく競走訓練に参加した古性優作
Q:置いていかれるということですよね。
踏み込む前にいなくなっちゃう、そんな感じです。
いよいよ6月に控える競輪ワールドシリーズ。深谷選手が感じた世界観を実感できる選手たちは多いのだろうか。外国人選手の参加による競輪の盛り上げはもちろんのこと、選手たちへの好影響も期待される。
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「競輪ワールドシリーズ」とは?
1982年より「国際競輪」としてスタート、2009年より「短期登録制度」として行われていた外国人選手招聘レース。新型コロナウイルス感染症の影響などもあり2020年度以降中断されていたが、7年の時を経て復活する。
2026年6月より実施
「競輪ワールドシリーズ」として、2026年6月から8月にかけて10節が実施される予定の外国人選手招聘レース。男女それぞれ3名ずつが招聘され、男子は「G3又はF1」、女子は「F1」に出場することとなる。
2026年8月6日(木)〜9日(日)にかけては和歌山競輪場にて「ワールドサイクリスト支援競輪」が開催。女子選手はこの開催内で単発レースが行われる予定。
招聘選手一覧:
ハリー・ラブレイセン
マシュー・リチャードソン
ジョセフ・トルーマン
ヘティ・ファンデルワウ
マチルド・グロ
エレセ・アンドルーズ
