第1戦のワールドカップでは女子ケイリンで準決勝に進みながらも決勝進出を逃してしまった小林優香。だが、ブノワ・ベトゥヘッドコーチが語ったように力は第1戦の女子ケイリンで優勝したファンリーセンに劣ってはいない。では小林の戦い、今回は?

小林優香

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「あまり誰が相手かというのは関係ないと思います。強いていえば最大のライバルはブノワコーチだと思います」

と、いきなり驚きの発言をした小林。その言葉はコーチへの信頼があるからこその発言だった。

「雷を落とされるのは基本的にチームで私だけなんです。どうして私だけ?って思う時もありますが、私の性格を判った上で怒っているんですね・・・・・怒られて能力が伸びていくのは昔からなんです。褒められてではないんですよね。私も負けないように言い返しますが、最終的には毎回言い負かされます(笑)でもブノワコーチの言っていることはもっともな事だから納得はしちゃうんですよね。だから彼が最も手ごわい(笑)」

2018-2019 Tissot UCI Track Cycling World Cup II

聞いていて、家で頑固親父に強制的に納得させられる。そんな風に聞こえるが、お互いの関係性を見ると・・・・・・もはやその通りでしかない。本当の親子のようにすら感じる不思議な雰囲気を持つ二人。ブノワ・ベトゥコーチは小林の力を信じ、小林はその力を発揮させてくれるのはブノワ・ベトゥコーチだと信頼しているからこその「コーチ対選手(小林のみに限る)」のチーム内で見ても稀な構図となった。しかし戦うからには対策をしっかりと練る。それは相手であるブノワ・ベトゥコーチからいつも言われていることだ。

そしてこの親子とも見える独特な関係性は何故できているのか。それはブノワ・ベトゥコーチのコーチングスタイルから来ている。

「私は選手たちと一緒に居たいんです。選手たちが思っていることを直に感じ、選手たちと苦楽を共にすることでチーム(Familyと英語では言っていた)になれると思っています。だから伊豆に住んでいるし、それが私のやり方です。やるからには100%の力で実行したいんです」

ブノワ・べトゥ

持てる力の100%で任務に取り掛かるブノワ・ベトゥコーチと歩む小林、東京オリンピックでのメダルを目指す「親子」のワールドカップでの今回の活躍はいかに?そして今後の歩みにも注目だ。