2025年1月に競輪選手としてデビューした市田龍生都(福井・127期)が、7月5日からスタートした岸和田競輪場「オッズパーク杯 京七夕賞(F2)」にて完全優勝を達成。A級2班への特別昇班達成後3場所連続での完全優勝となり、7月8日付でS級2班へ特別昇級することが発表された。
市田龍生都選手のS級2班特別昇級について | KEIRIN.JP
特別昇級とは?
競輪選手は6つの階級に区別されており、デビュー後すぐの選手はA級3班*。通常であれば半年ごとに次の期の級班が決められるが、「3開催連続」で「完全優勝(3日間の開催で毎日1着)」を成し遂げると、半年の区切りを待たずに昇級・昇班することができる。
また、A級3班から2班に特別昇班し、そのままさらに3開催連続で完全優勝(計18回連続1着)すると、S級へ特別昇級が可能となる。
※男子のみ。女子はL級1班しかないため、級班の変動はない。
日本競輪選手養成所に127回生として入所、史上5人目となる早期卒業を成し遂げ、自転車トラック競技ナショナルチーム(アカデミー)の一員としても活躍する市田龍生都。

1月のデビュー2場所目で初黒星を喫するも、その後病気欠場などはあったものの連勝街道を爆進。
4月の函館競輪にてA級2班への特別昇班を決め、その後も2場所連続で完全優勝を遂げての本開催出場となっていた。
特昇リーチで迎えた決勝も快勝
初日・2日目を1着で終えて迎えた決勝。
残り1周半を過ぎたあたりで6番手に下げ大きく外に出した市田は、そこから進出を開始していくと、残り半周で前をとらえて先頭へ。
最後の直線では背後から山下祐輔(125期・千葉)が脚を伸ばすも、最後までリードを保ち1着でフィニッシュ。
これでA級2班特昇後そのまま3場所連続完全優勝を飾り、S級への特別昇級を決めた。
酒井亜樹も同開催で完全優勝

なお、この開催には同じくナショナルチームメンバーとして活躍する128期・酒井亜樹も出場。
ルーキーシリーズを終えて初の同期以外との対戦となった今開催だが、見事に3連勝で完全優勝。決勝は中団から残り半周で一気に捲りを決め、128期在所成績1位という実力を見せ“地元デビュー”を飾った。
三神遼矢・尾野翔一も鮮烈デビュー
また、ナショナルチーム所属の選手としては、酒井と同じく初の同期以外との対戦を迎えた尾野翔一が7月1-3日の佐世保競輪で、そして三神遼矢が7月2-4日の前橋競輪でそれぞれ完全優勝を達成。“早期卒業”で1月デビューを果たしひと足早く階段を登る市田を追いかけるように、存在感を発揮しはじめている。

三神遼矢

尾野翔一
多数のゴールデンキャップ獲得者が生まれたことで話題となった“黄金世代”の選手たちの活躍に、今後も注目したい。