優勝:脇本雄太
Q:決勝、作戦はどのように考えていましたか?
寺崎(浩平)くんが中団から行きたいということだったので、古性(優作)くんに頼んで位置を取ってもらいました。
打鐘のところで、寺崎くんがものすごいダッシュを見せてくれた。3人で出切った後は、真後ろのラインが(太田)海也くんだったので、自分が勝負圏ある仕掛けをしなくてはと思っていました。
Q:残り半周で、後ろも確認してご自身で踏み出す形となりました。
自分としては脚も溜まって、いつでもいけるくらいでした。寺崎くんの気持ちも伝わりましたし、古性くんの想いも背負ったうえで仕掛けました。少し葛藤はありましたが、最高の形になったとは思います。
Q:見事に完全優勝となりました。あらためて、今開催を振り返ってみていかがでしょうか?
先月は少し調子が悪く悩んでいたところもありました。新しく自分が変わっていかなくてはいけないと思っていた中で、今大会が良いきっかけになったのかなと思います。
Q:変化という意味では、初戦は自力でラインを引っ張るレースも見せました。なにか課題は見つかりましたか?
やはり、自分が前に回った時の位置取りの甘さはあります。しっかりと磨いていきたいと思います。
Q:ゴールの瞬間は、すごい歓声でした。
地元地区のG1ということで、毎年気持ちは入っていたもののなかなか結果につながらなかった。今年は、近畿の仲間に助けられて得られた結果だと思います。特に決勝は、本当に寺崎くんのおかげです。
Q:2月に『全日本選抜競輪』を勝ってグランプリスラムを達成しましたが、モチベーションはどのように維持していますでしょうか?
変化を求めて、新しいことに挑戦するということが大きなモチベーションになっています。まだまだうまくいっていないことも多いですし、手探りではありますが、一歩一歩進んでいければと思います。
Q:オールスターをはじめ、今後に向けてはどのように考えていますか?
今やっている変化への取り組みを続けていけば、自ずと結果がついてくると思います。慢心することなく、しっかりと頑張っていきます。
2着:古性優作 恩師への想いが詰まった走り
本開催中に、若手時代から練習を見てもらっていたという恩師・郡山久二氏の訃報を受けた古性。「師匠のような存在」であり、自身がグランプリを制した際には「現地で泣いて喜んでくれた」という恩人への思いが詰まったレースだった。
「(寺崎のダッシュは)すごかったです。後ろを見る余裕もなかったくらいでした。今後別線で戦うこともあるとは思いますが、現時点では2人(寺崎・脇本)との力の差を感じました。
自力ではこの舞台まで来られなかったと思いますし、本当に近畿の連携に助けられた開催でした。
追走は完璧でしたし、カントも上手く使えた。(恩師のために)何がなんでも勝ちたかったので懸命に踏みましたが……何回やっても抜けなかったと思います。
(郡山氏には)A級の時から面倒を見てもらって……何孝行と言うのかわからないですが、成長する過程は見せられたと思います。自分がグランプリを走る姿も見せることができたので。でもやっぱり……今日は、優勝したかったですね。
3着:郡司浩平
残り1周の時点でだいぶ前との距離が空いてしまっており、厳しい形になってしまいました。そういう展開を招いてしまったこと自体が反省です。自分も含めて、G1の舞台で南関勢として勝負ができるように頑張ります。
4着:清水裕友
最後はなんとか3着までと思ったのですが、脚力不足です。(太田海也との連携が続き)課題も見えたので、次に繋げていきたいです。初日が休みで、5連走となったのもキツかったです。
6着:太田海也
後ろからでは厳しい展開になると思っていたので、前で進める形にしました。
寺崎さんに合わせるか、その後ろで勝負できればと思っていたのですが……(清水)裕友さんに迷惑をかけてしまいました。脚力不足です。
チャレンジャーとして挑んだこのG1で、さまざまな課題が見つかりました。もっと精度を上げて、この舞台でも戦えるように強くなります。
9着:寺崎浩平
中団から、打鐘をめがけて行くつもりでした。4コーナーで勝負できる脚力が必要だなと感じます。脇本さん、古性さんを振り切ってのG1タイトルというのが僕の目標なので頑張ります。