2025年6月17日から岸和田競輪場で幕を開けた『第76回高松宮記念杯競輪(G1)』。
年間6戦あるG1もこれで3つめと折り返し地点。年末の『KEIRINグランプリ』に向けて、争いが激化していくこととなる。
伝統の“東西対抗戦” 特殊な勝ち上がり
すでに2日目までを消化しているが、『高松宮記念杯競輪』は“東西対抗戦”という形式で行なわれている。
準決勝までは東西それぞれでレースが行われ、準決勝も東2レース、西2レース実施。決勝で初めて、東・西からそれぞれ勝ち上がってきた選手たちが対戦するという熱い勝ち上がりとなっている。
なお、東西の分け方は
東:北日本、関東、南関東
西:中部、近畿、中国、四国、九州
となる。
本記事では、東と西それぞれから注目選手をピックアップしてご紹介する。
ダービーを制した北関東勢からは眞杉匠

昨年から強さを見せていた近畿勢。しかし、5月の『日本選手権競輪(競輪ダービー)』では吉田拓矢が優勝、2着に眞杉匠と関東勢でのワンツーとなり、その流れを止めることに成功した。
2着となった眞杉は、残り半周から吉田を引き連れ猛スピードで捲りを開始。4コーナーの出口で菅田壱道との接触があったが、それでも強さを感じさせるレースを見せた。
ダービー後は、地元・宇都宮競輪(G3 レジェンド神山雄一郎カップ)で失格、直近の取手競輪(G3 水戸黄門賞)ではまさかの準決勝敗退となるなど噛み合わないレースが続いているが、新たなフレームを投入するなど、より強くなるための試行錯誤を行なっている様子。
この開催2日目に迎えた自身の初戦は、最終周に入るところで仕掛けるとそのまま押し切って1着となっている。
平原康多の引退を受け、“関東のエース”たる走りに期待したい。
西の横綱・古性優作

地元・近畿勢からは古性優作。2022年、2023年と当地で開催されたこのレースを連覇。昨年はフィニッシュ直前で落車するアクシデントもあったが3着となるなど、抜群の相性を誇っている。
ダービー後は欠場もあったが、眞杉匠や吉田拓矢ほかG1級のメンバーがそろった青森競輪(F2 全プロ記念競輪/スーパープロピストレーサー賞)では、4コーナーで内の狭いコースを抜けてくる、古性ならではともいえるさすがの自転車捌きを披露して1着。
本開催は初日・2日目と2レースを走り、着順は3着・1着。2日目のレースは寺崎浩平の番手で進め、最後はきっちりと差して1着を手にした。
ダービー決勝では古性単騎での戦いとなったが、脇本雄太や寺崎浩平、南修二らタレント揃い。他地区を迎え打ち、強さを見せつけるか。