優勝:吉田拓矢インタビュー
Q:表彰式では実感がないとおっしゃっていましたが、少し時間が経って変化はありますか?
いえ、まだです。本当に自分が取れるとは思っていなかったので……仲間のおかげで取れたタイトルだと思います。
Q:決勝は、どのような作戦を立てていましたか?
北日本が前を取ると思っていたので、中団の位置を想定していました。南関が削ってくることも想定したうえで、眞杉(匠)が行けるところで行ってくれれば、という作戦でした。
Q:道中はあまり動きがない展開でしたが、どのような心境でしたか?
最終周に入るところで眞杉が前との車間を開けていたので、一気に行く気だろうなと思い、離れないように集中して追走していました。
Q:最終周に入って眞杉選手が仕掛けた時、すぐ前には古性優作選手がいる並びでした。
とにかく眞杉のかかりがすごかったので、横に動いてくるような感じではなかったです。眞杉が(古性を)超えてくれたので、あとは自分が抜けるかどうかでした。
Q:直線では、優勝を確信できましたか?
そうですね。余力はあったので、行けるなという感じでした。
Q:フィニッシュ直前では、菅田壱道選手の落車というアクシデントもありました。
眞杉が内を締めていたのはわかっていたので、(眞杉が)失格になっていないかが気がかりで……オールスターが過ぎりました*。ゴール後は自分の着順の確定よりも、そっちが気になっていましたね。
*2023年オールスター競輪の決勝で、吉田が暴走のため失格。そのレースは眞杉が制した。
Q:今お話しがあった2023年オールスター競輪での失格のほか、今年の初旬には落車での骨折など苦しい時期が続きました。
良いことの方が少なかったと思います。それでも、腐らずにやってきたことが報われました。子供に尊敬されるような、誇りに感じてもらえるような父親でありたいと思っていたので、腐っていられませんでした。オールスターの直後には、新山さんや新田さん脇本さんといった他地区の選手に声をかけていただいたことも励みになりました。
Q:眞杉選手とは、どのような関係性なのでしょうか?
なんていうか……あまり上下関係がない感じです(笑)。なんでも話せる、いい関係だと思います。
今回は眞杉に取らせてもらったので、今度は僕が自信を持って眞杉の前を回れるように、もっと強くならないといけないですね。
Q:グランプリの出場権も手にすることとなりました。今後への思いを聞かせてください。
今後もG1が続くので、関東で盛り上げていけるように、気を引き締めて頑張ります。
2着:眞杉匠
ワンツーで決められたのは嬉しいですが、悔しい気持ちのほうが大きいですね。でも、拓矢さんに取らせてもらって今があると思っているので。
3着:古性優作
残り1周半のところで迷って、中途半端になってしまいました。まだまだ、3枚も4枚も力が足りないですね。
5着:松井宏佑
並走のところで脚を使いすぎました。勝ちにこだわってレースをしたのですが……でもまだG1はまだ残っていますし、練習も充実しておりレベルアップできている感覚はあります。今後が楽しみです。
6着:新山響平
展開もペースも悪くなかったと思うのですが、かからなかったです。ペダルが重く感じました。
9着:菅田壱道
(新山)響平の、いつもの引き摺り回すようなかかりではなかったですね。風も強かったですし、響平もキツかったと思います。