2025年4月29日〜5月4日の6日間にわたって開催されている『第79回日本選手権競輪(G1)』。

開催初日の4月29日には会場の名古屋競輪場で行われたトークショーに、佐藤水菜・梅川風子が出演した。

「G1優勝」から中1日の出演

2部制で実施されたトークショーのテーマは、「日本トラック競技ナショナルチームのトレーニング」について。

世界チャンピオンとして現在も「トラック競技×競輪」の二足の草鞋を履く佐藤水菜、そして2024年まで佐藤と共にナショナルチームで活動していた梅川風子が、前々日に閉幕したばかりの『第3回オールガーズルクラシック(G1)』を終え、名古屋競輪場の特設ステージに登壇。

ステージ登場時、ファンの声援に応える佐藤水菜、梅川風子

「嬉しいけど、すごいプレッシャー」

トークショー開始後、話題はすかさず佐藤水菜による世界制覇とオールガールズクラシックの優勝に。

「嬉しいけど、すごいプレッシャー。(チャンピオンジャージを)脱げるものなら脱ぎたい気持ちもあるけど、そういう訳にもいかない。とてもフレッシュで強い後輩もできたので、まだまだ負けていられません。新芽を潰しながら頑張ります(笑)」

と、世界チャンピオンとしての重圧、先輩としての自覚、そしてナショナルチーム女子短距離メンバーが持つ高いポテンシャルについて独特の表現で語り、場を和ませた。

「競技をやっていたからこそ」

そしてマイクは、佐藤のチームメイトとして長年「トラック競技×競輪」の両輪で活躍してきた梅川にバトンタッチ。
「競輪に活かせるトラック競技での経験」について質問を受けると、

「『競技をやっていたからこそ』という質問を受けることがありますが、ガールズケイリンをやっていたからこそ、競技に挑戦する機会を得ることができました。

ガールズケイリンは私が競技を始め、続けていく上で重要な“地盤”になってくれたと思います。競技での体験を意味のある“経験”にかえて、ガールズケイリンに還元していきたいです。日頃のレースで、どう競技の経験を活かせるか日々とても意識しています」

と、“2つのスポーツ”が存在する意義について語った。

佐々木龍也コーチも参戦

佐々木龍也 HPCJCコーチ

さらに第1部のトークショーには、ナショナルチーム選手のためのトレーニングセンターであるHPCJCにてコーチを勤める佐々木龍也氏も参戦。

「競輪と競技、細かい練習方法は違いますが、基礎となる部分は同じです。そんな当たり前の基礎に対して、毎日毎日本気で取り組んできた結果が今の2人に現れていると思います。本当に『よくやるなぁ』という感じでした」

実際のトレーニング映像を通してHPCJCやナショナルチームの取り組みを紹介しつつ、佐藤・梅川の“凄さ”をコーチ目線で語っていた。

トレーニングメニュー紹介の一幕では、750mをとても大きなギア(重いギア)を使って全力で走るメニューについて、

「表現するのが難しいですけど、階段を全力で駆け登ってすぐ降りてを10本繰り返せば、このトレーニング1本分ぐらいの辛さに近づけると思います」

と梅川が解説。想像を絶する辛さを淡々と語るなか、一瞬静まり返るオーディエンス。印象的な一幕だった。

その後も、佐藤が急遽台本を手にしトークショーを展開していくなど、和気藹々とした雰囲気のまま第1部の幕が閉じた。

第2部にはJRA坂井瑠星ジョッキーも登場!

1/2 Page