2025年入所、ナショナルチームゆかりの競輪選手候補生/第129・130回生 | More CADENCE - 自転車トラック競技/ロードレース/競輪ニュース

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2025年入所、ナショナルチームゆかりの競輪選手候補生/第129・130回生

2025/05/07

古山稀絵 Women Scratch Race / ASIAN TRACK CHAMPIONSHIPS 2020

2025年春に競輪選手養成所に入所する第129・130回候補生たち。本記事では、その中でも「自転車競技のナショナルチームメンバー」として世界と戦った選手たちをご紹介する。

松田祥位&兒島直樹

兒島直樹, KOJIMA Naoki, 松田祥位, MATSUDA Shoi, 男子マディソン, MEN Madison, 香港インターナショナルトラックカップ II, 2025 HK INTERNATIONAL TRACK CUP HONG KONG

左から松田、兒島

まずは「特別選抜試験」で合格した松田祥位と兒島直樹。

「特別選抜試験(特別試験)」は「スポーツ競技において世界レベルの実績がある者」のための試験で、松田・兒島ともに自転車トラック競技で日本代表として活躍している選手であり、ロサンゼルスオリンピックに向けて邁進している。

両者ともトラック競技では中長距離種目の選手。短距離である競輪のフィールドでどのような走りを見せるのか、また競輪選手として培われたスプリント力がトラック競技にどう活かされるのか、期待したい。

古山稀絵

橋本英也, 古山稀絵, 今村駿介, 山本哲央, 窪木一茂, 松田祥位, 河野翔輝, 内野艶和, 垣田真穂, 池田瑞紀, 2023 Japan Track Cup Ⅱ

中央・古山稀絵

続いて、同じく中長距離からの転向組として、古山稀絵をご紹介しよう。

高校時代からトラック競技中長距離のナショナルチームメンバーとして活動してきた古山は、2023年にナショナルチームを引退。ラストレースとなった『2023ジャパントラックカップ』の後のインタビューでは「コーチには競輪選手の道を勧められています。競輪選手として選手生活を続けていくのか、あるいは自転車関係のどこかに就職するか、まだ悩んでいる段階です」と話していたが、この度晴れて競輪選手への道が始まった。

鈴木奈央, 古山稀絵, 女子決勝, 日本競輪選手養成所 第125・126回生卒業記念レース, 伊東温泉競輪場

同じく元ナショナルチームの競輪選手、鈴木奈央と

沢田桂太郎

沢田桂太郎, Men's Team Pursuit / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP III, Hong Kong, 沢田桂太郎

ナショナルチームに在籍していたのは東京オリンピック以前となってしまうが、沢田桂太郎も元ナショナルチーム中長距離メンバーで、この度競輪選手養成所への入所が決まったひとりだ。

男子チームパシュートにて国際大会で活躍したほか、1kmTTでも好成績を収めていた。現在はロードレースチーム「スパークルおおいた」に所属し、ロードレースと競輪の二足のわらじになる予定。

バンクリーグTシャツ

すごい跳ぶ。

高橋奏多&小原乃亜

短距離のナショナルチームメンバーとしては、まだナショナルチーム入りして日が浅い高橋奏多と小原乃亜が入所予定だ。

高橋奏多,男子チームスプリント, MEN'S Team Sprint, 香港インターナショナルトラックカップ I, 2025 HK INTERNATIONAL TRACK CUP HONG KONG

高橋奏多

高橋はBMXレーシングから転向した選手。同じくBMXから転向した長迫吉拓の勧めもあって、2023年にトラック競技に転向。翌年には『2024ジュニア世界選手権』ケイリンで銀メダルを獲得している。BMXから転向した選手はスタートダッシュに秀でていることが特徴のひとつだが、高橋はスプリントやケイリンでも成績を残せている点が注目ポイントだ。

現在はロスオリンピックに向けたナショナルチームの若手組として、中石湊や市田龍生都、三神遼矢らと切磋琢磨している。高校卒業したての18歳、可能性は無限大である。

小原乃亜, OBARA Noa, 女子スプリント, WOMEN Sprint, 香港インターナショナルトラックカップ II, 2025 HK INTERNATIONAL TRACK CUP HONG KONG

小原乃亜

一方、小原乃亜は高校から大学まで自転車トラック競技に邁進してきた選手。2024年にナショナルチーム入りしたが、そのパワーは佐藤水菜に「体重比でいうと、女子では過去一なんじゃないか」と言わしめるほど。

ナショナルチームの女子短距離は、パリオリンピックを区切りに主要選手の多くが引退してしまった。小原はこれからのためにぜひ力をつけてほしい選手のひとりである。

なお出身大学が八戸学院大学ということもあり、ナショナルチームの小原佑太の妹?と思われることもあるが、縁故関係はない。むしろ紫波総合高校出身なので、中野慎詞の後輩にあたる。

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競輪選手の縁故関係者

そのほか、競輪選手のきょうだい・子の選手たちも気にして見ておきたいところ。

とりわけナショナルチームメンバー中野慎詞の弟・大詞は、以前More CADENCEが行ったインタビューで「(弟が自転車を始めたきっかけは自分ではなく、)僕が高校時代に出たJOCのレースで、沢田桂太郎さんの走りを見て憧れて始めたらしい」と語られていた。「自転車を始めたきっかけの人」と同期入所になるという点が微笑ましい。

また榊枝輝文の息子・天旺は、自身の名前の由来を「元トラック競技選手のテオ・ボスから」と語っている。競輪選手の縁故というだけでなく、トラック競技で世界で戦う選手とも縁の深い候補生たちだ。

候補生名 年齢 縁故者
中野大詞 22 中野慎詞(兄)
榊枝天旺 18 榊枝輝文(父)
北村翔太 23 北村貴幸(父)
中村嶺央 20 中村浩士(父)
児玉東次郎 18 児玉利文(父)/児玉虎之介(兄)
伊藤京介 22 伊藤優里(妹)
四宮寛人 23 四宮哲郎(父)
森下龍之介 23 森下忠夫(父)
松本悠平 22 松本光平(父)/松本州平(祖父)
半田莉都 18 半田誠(兄)
宮本寛大 21 宮本博文(父)
山田南 18 山田駿斗(兄)
林香穂 20 林洋二(父)
寺本愛花 23 寺本弘志(祖父)

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