2024年8月30日、公益財団法人JKAより発表された「2025年度の競輪開催における新規施策」。

「3日制2節G3の試行実施」「ルーキーシリーズの見直し」とあわせて発表されたのが、「『KEIRIN ADVANCE』の試行実施」。この記事では、その『KEIRIN ADVANCE』について解説していく。

【競輪】競技寄りの新レース「KEIRIN ADVANCE」など3つの新規施策を発表 2025年度より

『KEIRIN ADVANCE』とは?

男子選手による先頭固定競走(インターナショナル)レース。
オリンピックなどの国際競技大会で実施される「ケイリン」の要素を取り入れたもので、スタート時に先頭員が後方から助走をつける、先頭員への差し込み禁止、押圧・押し上げが厳しく規制されているなどの特徴がある。

文字にするとわかりにくいかもしれないが、競輪を見る方であれば、「ガールズケイリンと同じルールで行う男子のレース」という理解のほうがスムーズであろう。

一番速いヤツが、勝つ。

上記に記載したほか、ガールズケイリン同様7車立てで実施されるなどさまざまな特徴があるが、最も大きいのは“ライン”の概念がなくなること。
ラインの概念がなくなることで、選手個人の脚力勝負がフォーカスされることとなる。事実、『KEIRIN ADVANCE』の特設ページのトップには、「一番速いヤツが、勝つ。」のキャッチコピーが踊っている。
ちなみに、自転車はガールズと異なり、男子の通常の競輪と同じクロモリフレームが使用される(女子はカーボンフレーム)。

4月19日からスタート

『KEIRIN ADVANCE』は、4月19日の伊東温泉(F1)、青森(F2)からスタート。
いずれもミッドナイト開催で、全6開催を予定。専用のユニフォームを着用してのレースとなる。

4月19日〜21日 伊東温泉F1ミッドナイト
4月19日〜21日 青森F2ミッドナイト
4月22日〜24日 宇都宮F1ミッドナイト
4月22日〜24日 高知F2ミッドナイト
6月4日〜6日 前橋F2ミッドナイト
6月4日〜6日 玉野F2ミッドナイト

上記の開催のほか、「競輪ルーキーシリーズ2025」の男子競走も「KEIRIN ADVANCE」での実施

「KEIRIN」として「前進」するための施策

ラインは競輪の醍醐味のひとつであり、数多の名勝負を生み出してきたことは間違いない。
しかしながら、シンプルなルールでわかりやすくなることはメリットであり、その名が示す通り「KEIRIN」として「前進(ADVANCE)」をする施策でもある。

5月4日(5日目)9R, 準決勝, 日本選手権競輪(競輪ダービー), いわき平競輪場

なお、この『KEIRIN ADVANCE』開幕シリーズが実施される4月19日〜21日には、香港で国際大会『香港インターナショナルトラックカップ I / II』も開催され、競輪選手としても活躍する中石湊、仲澤春香らが出場。もちろん、「ケイリン(KEIRIN)」も実施される。この大会については配信などの情報は不明ではあるが、実際の競技と比べてみるのもおもしろいかもしれない。

今後の展開とあわせて、ご注目いただきたい。

KEIRIN ADVANCE | 特設サイト