2025年3月4日から5日の2日間、静岡競輪場にて実施された日本競輪選手養成所の「第127回・128回生 卒業記念レース」。
男子は三神遼矢が、女子は岩元杏奈が優勝を飾った。

みぞれ混じりの雨が降った前日に続き厳しいコンディションが予想されたが、この日は厚い雲はかかっていたもののほとんど降雨はなし。
会場には保護者や友人、ファン、そして現役選手ら観客も来場し、候補生たちの集大成となるレースを見届けた。

本記事では、男女それぞれの決勝レースの模様をお届けする。

男子(127回生)決勝 番手から抜け出した三神が優勝

車番 候補生名 府県
1 尾野翔一 福岡
2 三神遼矢 福島
3 椎名俊介 茨城
4 伊藤涼介 広島
5 新垣慶晃 沖縄
6 𠮷岡優太 茨城
7 大塚城 静岡
8 杉浦颯太 北海道
9 池田充槻 秋田

いよいよ今回生の最後のレース。

5周回で行なわれるレース。隊列は椎名-尾野-三神-新垣-杉浦-伊藤-大塚-池田-𠮷岡の順。

打鐘とともに地元・静岡の大塚が後方から押し上げていくが、合わせて動いたのは三神と杉浦。

最終周に入るところで先頭を取り切った杉浦。三神が番手に収まり残り半周。

完全優勝を狙う尾野、そして椎名が外から進出していくが、3コーナーで三神が絶好の位置から捲りを開始。

直線に入り1車身前に出た三神。

その勢いは衰えることなく、先頭でフィニッシュラインを駆け抜け優勝。

3車による争いとなった2着争いを制したのは、内から抜けてきた𠮷岡。3着に椎名となった。

女子(128回生)決勝 大接戦をゴール前を制した岩元

車番 候補生名 府県
1 酒井亜樹 大阪
2 北岡マリア 石川
3 岩元杏奈 宮崎
4 半田水晶 茨城
5 岡田優歩 和歌山
6 今西瑠花 大阪
7 千葉捺美 群馬

スタートから出していったのは岩元。

続いて酒井-北岡-半田-岡田-今西-千葉の並び。

残り1周半、打鐘のタイミングで動いたのは半田。連れて岡田も上がっていく。

最終周に入るところで先頭を取り切ったのは半田。

1コーナーで番手から岡田が捲りを開始。その後ろで虎視眈々と岩本と北岡が前を伺う。

粘る岡田と半田が激しい争いが続けるなか、レースは最終コーナーへ。

直線入り口で外から先頭に立ったのは岩元。

その外から北岡、酒井が伸びてくる。

鋭く差し込んできた酒井が先頭の岩元に迫り、ほぼ同時にフィニッシュ。

わずかの差で岩元が粘り切って、“卒期クイーン”の称号を手にした。2着には酒井、3着に北岡。

わずかに優勝に及ばなかった酒井が、表彰式で涙を流す姿も印象的だった。

選手インタビュー

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