2024KEIRINグランプリシリーズ。その幕開けは例年通りのヤンググランプリとなる。
12月28日に控える大一番で注目を浴びるのは、やはりパリ2024オリンピックに出場した中野慎詞と太田海也の2人だろう。注目を浴びる2人のうち、去年はタイトル奪取を逃した中野に心境を伺う。
ヤンググランプリ めっちゃ獲りたい
Q:怪我(パリでの落車により鎖骨骨折)からの復帰後は世界選手権、G1レース、G3と走ってきていますが、ここのところのモチベーションは?
自分のパフォーマンス向上に集中して、練習をしっかりやろうというつもりでトレーニングができています。
Q:競技では新たな挑戦もあるかと思いますが、目の前のヤンググランプリ(以降YGP)については?
めっちゃ獲りたいです。競輪の調子も良いですし、獲りたいという気持ちが強いです。並びなどは前検日に決める形になると思います。できればラインがいてくれた方が1人でも敵が減るのでチャンスはあると思います。
Q:11月末、四日市のG3(泗水杯争奪戦)では新山選手が後ろにいました。先輩が久しぶりに優勝する上での強力な戦力となったように見えましたが、その辺りはどうでしたか?
三度目の正直だったので失敗できない、成功させるしかないと思っていました。
自分の力を出せれば勝ち上がれる 気づけた2024年
Q:最近、競輪選手としての中野慎詞に“しっくり感”はありますか?
競技の癖といいますか、競輪でもこれまでは1着にこだわり過ぎていた自分がいたと思います。そのせいでレースが小さくなっていたと言うか、力が出せないレースもありました。
自分の力を出せれば勝ち上がれることは競輪でできると気づけましたし、先輩方に様々なアドバイスをもらって気づかせてもらえる場面もありました。だから成績もついてきていると思います。
やっぱり自分は“競技”もですが“競輪”もしたいんです。競輪をするとナショナルチームのコーチからは良く思われない部分もあると思いますが、競輪をする時は競輪選手として結果を残して、そしてコーチにも認めてもらいたいと思っています。
俺は先行屋
Q:今年は先行屋として自分を売っていけた意識はありますか?
あります。1番アピールできたのは、競輪祭で藤井侑吾さんを全ツッパリして自分は3着に残ったレース(初日7R)。このレースで周りにアピールできたと思います。残り2周を切って、藤井さんが来ると分かった時から踏み上げていって、前に出られないように走っていた形です。
基本的には競輪で800mもがこうと思っています(笑)。そういう風に強制的に頭に入れるんです。そうなったらどこからでも攻めることができますし、残りの距離が短くなればなるほど自分の領域になっていきます。GIレベルだと800mもがく覚悟で行かなければ勝つのは無理なので、そう思うしかないですね。
5年連続ナショナル所属で獲りに行く
Q:ヤングでは、やはり太田海也選手が気になる?
もちろん1番気になって見てしまうとは思います。ただ太田選手にだけ集中していると他が動いた時に対応できなくなってしまうので、競技と一緒で誰が動いたのか判断しつつ、冷静に走らなければと思っています。
Q:ヤンググランプリは、松井宏佑、小原佑太、菊池岳仁、太田海也とナショナル組の優勝が続いています。次は中野選手ですね。
獲りたいですね。去年よりもその想いは強いと思います。