年末に行われる競輪界最大のレースシリーズ『KEIRINグランプリ』。3日間の開催のうち、初日に行われるのがデビュー3年未満の選手の一番を決める『ヤンググランプリ』だ。

ヤンググランプリ2024の選考基準

選考期間:2024年1月〜9月
対象:第121、123、125回生(デビュー3年未満)

選抜方法

①2024年12月にS級在籍、かつパリオリンピック自転車競技トラック種目代表となった選手
②2024年12月にS級在籍、かつ選考期間における平均競走得点上位者
③2024年12月にA級在籍者のうち、選考期間における平均競走得点上位者

※②③で競走得点が同点だった場合、選考用賞金獲得額上位者が選出される

オリンピック代表の2選手

上記の選考基準のうち、「①パリオリンピック自転車競技トラック種目代表」に該当する選手が2選手存在する。

太田海也

2024年夏に行われたパリオリンピックでチームスプリント、スプリント、ケイリンの3種目に出場した太田海也。121期で昨年(2023)のヤンググランプリ優勝者でもある。

中野慎詞

同じく2024年夏に行われたパリオリンピックでチームパシュートとケイリンに出場。121期で、昨年のヤンググランプリでは優勝を逃しており、2024年のヤンググランプリがラストチャンスとなる。

最低出走回数の規定

なお太田・中野ともにオリンピックに向けたトレーニングに専念していたため、2024年の競輪への出場はかなり少なく(中野はオリンピックでの怪我のためオールスター競輪に出られなかったので、9月頭時点で出走本数0本)、ヤンググランプリの規定である「最低出走回数 36出走」に満たない。

ただし最低出走回数未満であっても、その理由が「オリンピック、世界選手権等の国際大会への出場による場合は審議のうえ取扱いを決定する」とあるため、2選手のヤンググランプリへの出場は問題ないと考えられる。

KEIRIN.jp>検索/資料室>グレードレース等選考基準一覧表

ヤンググランプリに近いのは誰だ?

では「②2024年12月にS級在籍、かつ選考期間における平均競走得点上位者」の対象者について見ていこう。

121〜125期の選手で、直近4ヶ月の競走得点上位者を抽出したのが以下の表となる。なお情報は9月2日時点のもの。

121期選手

※S級在籍のうち直近4ヶ月競走得点上位10選手を抽出

選手名 府県 競走得点
太田海也 岡山 117.00
後藤大輝 福岡 108.36
真鍋智寛 愛媛 105.47
纐纈洸翔 愛知 105.38
山口多聞 埼玉 104.41
大川剛 青森 104.30
東矢圭吾 熊本 103.77
岸田剛 福井 103.47
村田祐樹 富山 103.10
真鍋顕汰 三重 101.96

123期選手

123期でS級選手は4人のみだったので、該当選手を直近4ヶ月の競走得点順に並べた。

選手名 府県 競走得点
篠田幸希 群馬 103.15
梶原海斗 福岡 101.85
山根慶太 岡山 97.88
西田優大 広島 95.30

125期選手

2024春デビューの選手たちのため、まだS級に上がった選手はおらず。対象者0。

なお選考期間は「2024年1月〜9月」だが、ここでは「直近4ヶ月(5月〜8月あたり)」の情報を抽出しているため、ご注意いただきたい。

オール121期レース?

情報の都合上参考値にはなるものの、太田・中野ですでに2枠が埋まり、残りの7枠を争う状況。そんな中でボーダーとなるのは、9月頭時点で103点台にいる選手になりそうだ。

9月2日時点で103点台の選手

岸田剛 121期 福井 103.47
篠田幸希 123期 群馬 103.15
村田祐樹 121期 富山 103.10

もしかしたら、2024年のヤンググランプリはオール121期での戦いになるかも?今後の動きにも注目していただきたい。