1着:佐藤水菜
Q:パリオリンピックはどのような大会でしたか?
バイクやウェアが進化していること、そしてバンクが軽いこともあり、200mFTTで自己ベスト(日本新)を出すことはマストだと捉えていました。結果的にベストを更新することができ、少しの間ですがオリンピックレコードも樹立。状態は悪くなかったですが、技術的な部分がまだまだ未熟でした。ミスが目立ったり、ケイリンでいつもと違うレース展開だったり、自分の実力の無さが際立った大会でした。
Q:タイトな日程で平塚入りしていますが、コンディション面は?
自転車を前回のグランプリから乗り換えて、セッティングを合わせられていません。今日ローラーで合わせたんですが、自分1人でセッティングを合わせるということをしたことがなかったので、全然セッティングを出せていないまま走ることになりました。明日もうちょっと修正し、良い状態で走れたらと思います。
Q:レースの組み立てはどのように考えていましたか?
1周半か1周いこうと思っていましたが、石井選手に抑えられていて道がなかったです。道ができてから動きました。パリッとしないようなレースだったんですが、休まず行き続けました。本当は良くない展開ですが、あのような場合どこから組み立て直すかという点で勉強になりました。
Q:地元のレースでもあります。
私への声援があまり聞こえなかった気がするな……(笑)でもたぶん応援してくれてたと思います。今日はレースの緊張感もあって体調も持ち堪えられていますが、最後まで気を抜かずに、優勝狙って頑張りたいです。
2着:日野未来
絶対誰かが動くと思っていたので、牽制するよりも前が良いと思い、自分のスタイルでいきました。自分で1周半踏んでも絶対残れないので、自分の持ち味で踏んでいこうと思いました。
Q:佐藤選手がきた時に飛びつけたことが大きかったかと思います。
今までこういう切り替えがとても苦手でしたが、このレースに備えてたくさん練習してきました。佐藤水菜さんが来た時に踏んで勝負しにいきました。自分で自力を出すだけではガールズケイリンで勝っていけない。レースの展開を見て「ここで踏む!」とレース映像を見て練習してきました。それができたのでとても嬉しいです。
Q:手応えはどうですか?
バイクでトップスピードを上げる練習をしているので、周回中のスピードがすごくゆっくりに感じました。成果が出ていると思います。
選手である以上1着を目指しています。水菜さんが見えたところで頑張って踏みましたが脚力及ばずだったので、また練習あるのみだなと思います。
明日のレースに備え、どこで踏めばいいか寝る前にたくさん考えたいと思います。自力で、自分の踏めるところから踏んでいきたいです。
3着:太田りゆ
Q:帰国から直行で平塚入りしています。疲労などは?
関係各者の多大なるご配慮をいただいて、ビジネスクラスで帰国させていただきました。飛行機の中では完璧にゆっくり寝て来れたので、ご心配いただいているほどクタクタではなかったかなと思います。
東京オリンピックをリザーブで見守ってからここまでの3年間、正直とても大変でした。でも「このために8年間やってきたんだ」という日を迎え、これまでで一番自信がありましたし、悔いのない積極的なレースをすることができました。素晴らしい景色を見て、納得してオリンピックを終えることができたと思います。ここまで一緒にやってきてくれたみなさんに本当に感謝のレースだったなと思います。
Q:今回のレースでは初手が前からのスタートでした。
スタートした瞬間に前を取りたいと思っていましたが「これならたぶん後方だ」と。疲労というよりやり切ったものが大きすぎて、パフォーマンスに自信がなかったのもあります。「それならゴールの近い位置の方がいいな」と前から勝負することにしました。
Q:レースが動いたところではどのように見ていましたか?
久しぶりの日本のレースで、ギアがすごく軽かったり世界のレースのスピードに慣れていたこともあり、スピード感には余裕がありました。なので佐藤選手が良いタイミングで捲りにかかったなと思いつつ、日野選手が来たのや寛子さんが横にいたのも見えました。冷静にスイッチしたと思います。その瞬間は捲りに行こうと考えていましたがちょっと踏み心地がなく、無理して着を落とすより、勝ち上がりのことを考えて着に入るよう、最後の日野選手との差し勝負に賭けました。
着としては納得していない部分もあります。でも脚見せに出た時に「おかえり!」「お疲れ様!」の声がたくさんあって、レース前なのに泣きそうになっちゃうくらいでした。
明日のレースは自力で頑張ります。
明日のレース
開催2日目、8月14日は1Rに太田りゆ、2Rに佐藤水菜が出走。この日までのレース結果により3日目の決勝戦出場者が決定する。
メインレースとしては12Rにオリオン賞レースが実施。太田海也が出走するこのレースにも注目だ。