この日はあいにくの雨模様。
本来であれば屋外の広場で開催されるが、今年は体育館での実施となった。
湿気と熱気が満ちどこか重い空気の体育館だが、それを振り払うように、次々に練習の成果を披露していく候補生たち。
大きな見せ場は「整列・点呼」「JIK体操」「行進」
発表の大まかな内容は、「整列・点呼」、「JIK体操」、「行進」の3つがメインとなる。
まず、指揮官の号令でグループのメンバーが駆け寄り、速やかに整列・点呼が行われる。
そこから、日本競輪学校時代から続くという伝統ある体操「JIK体操」を披露。
体操に続き、指揮官を中心として一糸乱れぬ揃った「行進」がスタート。
もちろん、このほかにも入退場を含むすべての動作が審査の対象となっている。
動作においては、特に「姿勢」が重要とのこと。
審査の結果、見事優勝の栄誉に輝いたのは市田龍生都候補生を指揮官とする127回生Aグループ。
続く2位は127回Fグループ、3位は127回Gグループという結果となった。
最優秀指揮官賞は1位タイでAグループの市田候補生、Gグループの尾野翔一候補生が受賞。
賞品として、チェーンやテレホンカードなど、養成所生活に欠かせない品物が授与された。
ここからは、最優秀指揮官を受賞したAグループの市田龍生都候補生、Gグループの尾野翔一候補生のコメントを紹介していく。
1位&指揮官賞:市田龍生都候補生コメント
Q:チームとしての優勝と指揮官賞のW受賞となりました。
狙っていたので嬉しいです。
Q:指揮官としてチームを率いるにあたり、工夫したことはありますか?
他のグループに比べたら、実際に動いて練習していた時間は圧倒的に少ないと思います。練習時間も、実際に動くのではなくミーティングに使いました。
どうしたら動きやすいのか、どこが難しいのか。そういったことをメンバー全員で話しあって、共通意識を持つことに重点を置いたのが良かったのかもしれないです。
Q:指揮官は立候補制?
自分たちのグループでは投票制。みんなで円になって指揮官に相応しいのは誰か、というのを指差したんですが、自分を選んでもらいました。
Q:早期卒業候補者に選出されたこともあり、模範にならなくてはという意識もあった?
正直そこまで意識はしていなかったですが、やはり、しっかりとした動きは見せなくてはいけない立場だと思っていました。
Q:今後、この訓練がどのように活きてくる?
競走訓練においても一つ一つの動きを意識するというのは大事なので、訓練にも活きてくると思います。
コミュニケーションとりながら学んでいくという意味でも、いい経験ができました。
指揮官賞:尾野翔一候補生コメント
Q:指揮官はどのように決めたんですか?
立候補しました。これから競輪で一番を目指していくなかで、まずはこのグループの中で一番にならないといけないと思ったので。
Q:難しさはどんなところに?
どうしても気持ちが急いで早く号令をかけたくなってしまうんですが、一人一人の動きをしっかりと見て、間を大事に号令をかけました。
自由時間を使ってメンバー全員で自主練習も行なっていたので、3位入賞、さらに指揮官賞も獲れて嬉しいです。
Q:今後、この訓練がどのように活きてくる?
私生活を送るうえでの意識が重要となってくるので、今回学んだことも必ず競走に繋がってくると思います。