2023年8月15日、西武園競輪場で開催される『オールスター競輪(G1)』の初日となった。男子の前検はこの前日・14日に実施されていたが、アルテミス賞レースに出場する女子選手は15日に競輪場へ来場。前日検査と共同インタビューが実施された。
この記事では前検日での選手コメントをご紹介する。
アルテミス賞レース
ファン投票8位〜14位の選手たちが出場するガールズケイリンレース。
8月16日(水)第11R
発走予定 20:20
車番 | 選手名 | 府県/期別 |
1 | 石井寛子 | 東京/104期 |
2 | 日野未来 | 奈良/114期 |
3 | 荒川ひかり | 茨城/110期 |
4 | 奥井迪 | 東京/106期 |
5 | 石井貴子 | 千葉/106期 |
6 | 梅川風子 | 東京/112期 |
7 | 小林莉子 | 東京/102期 |
1番車:石井寛子
Q:去年(2022)は同じ会場でドリームレースを走り、今年はアルテミス賞レースです。
たくさん投票いただいてアルテミスを走れるので、感謝しています。直近は勝ったり負けたりしてるのでなんとも言えないんですが、ここでまた流れを良くしていけたらと思います。
Q:前回の前橋開催から1週間空いていますが、どのように過ごされましたか?
趣味に走ったりしてましたが……(笑)しっかり練習しました。雨の中での練習なども行って、いつも通りの調整をしてきたと思います。4日前くらいに、西武園でも1日練習しています。
Q:西武園は結果も出ている、相性の良いバンクかと思います。
高校生の時から練習させていただいているバンクです。そのバンクで、ファン投票で走らせてもらうということで、とても嬉しく思っています。走れることに感謝しています。
Q:現在の賞金ランキングは5位です。
5位なんですね!?ここでの優勝はとても大きいと思うので、目指したいところです。ここから流れに乗って(後半戦に)向かっていきたいなと思います。
Q:アルテミス賞レースの戦い方を教えてください。
自在で頑張ります。
2番車:日野未来
Q:ビッグレースを走る機会も増えて来ましたが、2023年のここまでを振り返っていかがですか?
確定板に載ったり、1着になることが多い8ヶ月だったなと思います。一番は「賭けてくれる人」を意識するようになったこと。何がなんでも確定板に載りたいと位置取りやレーススタイルを勉強し、実践したことが結果につながったと思います。
Q:逆に、課題はなんでしょう?
成績に波があることが課題です。調子が落ちた時は落ちっぱなしだし、良かったら良くなるし……と波があるので、それをなくしていくことがこれからの課題です。
Q:前回の小倉のレースから1週間ありましたが。
特に何かを変えるということはなく、しっかり練習してきました。バンク練習と、ここ1年くらいはウェイト練習も取り入れています。ナショナルチームの方はみなさんウェイトしてると聞いてたので、これを取り入れないと強くなれないと思って。
Q:意気込みを聞かせてください。
今回はどうレースするかとか、位置取りをどうするかとかではなく「何がなんでも3着までに入って恩返しをしたい」という気持ちが強いです。
西武園は、自分から仕掛けて前々にいると着に入りやすいと感じます。後手を踏まないように気をつけます。
Q:2番車でのレースとなります。戦い方を教えてください。
内枠でも後ろになってしまうことが多いので、そこをしっかり注意して、前々の位置取りでいきたいと思います。
3番車:荒川ひかり
Q:去年は投票をいただいたものの出走することができませんでした。
※選考期間内の2度失格で選出されなかった
去年走れなかった分頑張りたいと思って来たんですが、前回落車があって復帰戦にもなってしまいました。その点で心配はあるんですが、気持ちでカバーして頑張りたいと思います。
Q:練習はどれくらいできているんでしょうか?
怪我が大体治ってから練習を再開しています。がっつり練習したのは1週間くらいです。落車前と比べるとちょっと良くないのかな、という気持ちはあります。
正直不安はあるし、メンバーもとても良いので、厳しい戦いにはなると思います。でも投票していただいた方の期待を背負っているからには、情けないレースにならないようにしたいです。おかげさまで車番もとても良いので、これもまた頑張れる要素です。
Q:西武園のイメージは?
軽くて風もないので、好きなバンクです。
Q:3番車でのレースとなりますが、意気込み、走り方を教えてください。
取れた位置から自在に。去年走れなかった分、今年はどうにか着に絡めるように頑張ります。
4番車:奥井迪
Q:直近の仕上がりはいかがでしょう?
仕上がってるという感じではないんですが、今できる中でやれることをやってきました。
Q:西武園バンクの印象は?
練習でも使わせてもらったりしていますので、走り慣れています。先行でうまく駆けられればまくりづらいところはあると思います。チャンスがないわけではないと思っています。
前回の前橋でのレースの後、1日使って西武園で夏のバンクの感触などを掴みました。やれることはやってこれたかなと思います。
Q:ガールズグランプリ2023は地元・立川で実施されます。現時点では賞金ランキング12位ですが、巻き返しの意識などは?
2023年の前半は思うようにいかないことが多く、立川グランプリには遠いところにいると感じていました。その分、10月のG1に向けて気持ちを定めています。それに向け、このアルテミス賞のメンバーの中でどれだけ戦えるかという部分も感じながら走りたいです。
Q:アルテミス賞でには4番車で挑みます。戦い方を教えてください。
オールスターということで、みなさんがこの奥井に投票してくれたのは「先行」があるからかと思います。そういう意味で、先行基本で考えて練習してきました。
5番車:石井貴子
Q:久々のビッグレースとなります。
前回にオールスターで走った時も怪我からの復帰でしたし、今回も4月に練習中の落車で怪我をしてしまっています。気持ち的にも折れかかっていたところで、あまり走ってもいないのにファン投票でこのレースに選出していただきました。「また、走ろう」と思えました。
Q:怪我からの復帰に時間がかかったところを見ると、だいぶ大きな怪我だったんだろうなと推察しますが。
そうですね、街道練習中の怪我でした。左側の鎖骨と肋骨と肩甲骨と、複数箇所を骨折しました。心配もかけてしまいました。本当に、走っていない期間でのファン投票でしたので、「また走っていいよ」と言われた気持ちでした。
Q:復帰後にられていますが、そこでの感触などは?
前橋でのレースが106日ぶりだったようです。緊張もしてましたし、どのくらいできるんだろうと心配していましたが、1着になって。でも一方、その次の高知ではバンクの形状的にも厳しい部分があり、力の無さが如実に出た開催だったと思います。
まだ復帰して2場所なので、手応えまでは感じられていません。何ヶ月も走っていかないと噛み合ってこない部分もあると思います。
Q:そこから8日ほど空きましたが。
2場所が少し詰まったスケジュールだったので、休養を取りつついつも通りの練習をしました。
とにかく今精一杯できることをして走るというのが、私のすべき仕事だと思っています。
Q:西武園のイメージは?
デビューしたのがこの競輪場でした。捲りづらいなど、ちょっと難しいところもあるバンクなのかなと思います。
Q:アルテミス賞レースでは5番車です。戦い方を教えてください。
自力自在にと思っていますが、形うんぬんよりも今できることを精一杯しようと思います。
6番車:梅川風子
Q:世界選手権お疲れ様でした。結果を振り返っていかがですか?
自分の求めていた結果は出せなかったです。悔しいというより残念という気持ちが大きい世界選手権でした。
どれかひとつでも良いところが出せたらよかったのですが、それは自分が出せなかったので。
帰国は4日前くらいです。そこから一旦伊豆に戻って荷造りなどをして、自転車には乗っていないです。
Q:とはいえ普段からの蓄積はあるかと思います。
それを信じてこのレースに臨みたいと思います。でも体調的にばっちりかというと、ちょっと微妙なところです。疲れと、1週間以上自転車に乗れていないのと……ここまで乗らなかったことはほぼ初めてですので、感触がわからないです。
ただ筋肉や肺活量が衰えてるということはないので、明日体がマッチするか、というところかなと思います。
Q:西武園は過去に優勝経験もあるバンクです。
悪いイメージはあまりないです。走りづらいとか、風が強いとか、そういうこともないですね。
Q:日本の競輪で走る機会が少ないですが、その一方で「走れば1着」になっているとも感じます。
正直、セッティングなどちょっと難しいところがあって、自転車が100%マッチしてるかというとそうでもありません。なんとか凌いでるという感じが近いです。
でもこのレースだけは、自分のためではなくファンの皆様の力を借りて走るレース。「このレースだけは」という気持ちで走ります。
Q:レースは6番車となりました。走り方を教えてください。
取れた位置から臨機応変に走ります。
7番車:小林莉子
蒸し暑いですね!みなさん熱中症には気をつけてください。
Q:ありがとうございます(笑)小林選手はパールカップ(6月)で落車されてますが、その後いかがですか?
後頭部を打って、出血も少しありました。その影響で気持ち悪さと、自転車に乗れない期間が長かったです。
サマーナイト(7月)では純粋にダメージが残っていて、決勝にはなんとか繋いだという感じ。ギリギリ決勝に乗ったような感じでした。脚的にはちょっと厳しかったのかなと思います。
Q:その後の開催では優勝もされていますが、立て直せたような感じがあるのでしょうか?
サマーナイトの時に、児玉(碧衣)、(山原)さくら、鈴木美教などに練習に関して色々教えてもらったんです。リハビリメニューじゃないですけど、脚を戻すような練習にしてからかなり戻ってきたような感じがあります。全部室内でやるようなやつですね。
練習を聞いて、ダッシュ系に振りすぎてたなあというのが自分の中の反省点として出てきたので、自分の長所でもある後伸びを伸ばすようなやり方に戻してみました。
高松F2(7月22日〜)で「ちょっと良くなってきたなあ」という感じがあって、玉野F1(7月31日〜)では「動けてるなあ」と感じることができました。
Q:では良い状態で臨めそうでしょうか?
メンバーが難しいですけどね。なんとか自分のレースができればと思います。
正直、今年は選んでもらえると思っていませんでした。強くて可愛い子がどんどん増えてるので、お呼びじゃないと思って……(笑)その分しっかり恩返しできるよう、優勝狙って頑張りたいです。
Q:現時点で賞金ランキングは8位。立川グランプリに向けてどのような意識でしょうか?
これはみんな思ってることだと思うんですが、賞金を狙うというよりは「G1をいかに獲るか」が今年の課題だと思います。ここを走り切ったらオールガールズクラシックに向けて、狙っていきたいです。
Q:西武園は、直近の3場所も優勝されています。
相性は良いと思います。練習でも立川と同じくらい使わせていただいていて、知っているバンク。違和感とか、変な感じはないです。
7番車で難しいですが、動きながら良い場所を狙って、自在に頑張りたいです。前の方には居たいけど……出てみないとわからないですね。