グレードレースに出場チャンスも!
主にS級選手のみが出場を許される競輪のグレードレース。その中には選考基準に『世界選手権トラック』にまつわる項目が含まれているものがある。
『寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(G1)』
2023年10月19日〜22日に弥彦競輪場で開催される『第32回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』。寬仁親王牌は前橋競輪場で開催されたアジア初の『世界選手権自転車競技大会』をルーツとしていることもあり、選考基準に例年世界選手権に関する項目が含まれる。
・『世界選手権トラック』競技出場者
・『世界選手権トラック』に準ずる国際大会トラック競技の1~3位
(「開催時S級在籍」が原則)
ただし2023年開催の選考基準は「2022年8月〜2023年7月」が選考期間。すなわち2023年開催でこの条件の恩恵を受けるのは、昨年(2022年)の世界選手権の対象者だ。
8月に行われる『2023世界選手権トラック』の結果は、2024年に開催される『第33回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』の選考対象となる。
理事長杯
例年『寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』初日に実施される「理事長杯」の選考基準にも、世界選手権に関する項目が記載されている。
『世界選手権トラック」ケイリン及びスプリント1位~3位
『2023世界選手権トラック』のケイリン・スプリント出場予定選手は、寺崎浩平、太田海也、中野慎詞の3人。いずれかで表彰台を獲得できれば2024年の「理事長杯」出場権を獲得できる。この「理事長杯」を上位で通過すると、勝ち上がりに有利、つまり優勝に手が届きやすくなる。
KEIRINグランプリシリーズ
競輪の1年を締めくくるべく、例年年末の3日間に開催される「KEIRINグランプリ」シリーズ。2023年は初日に『ヤンググランプリ2023』、2日目に『ガールズグランプリ2023』、最終日に『KEIRINグランプリ』が各日の最終レースにて実施される。
この3つのグランプリの選考基準にも「世界選手権トラック」に関する項目が含まれている。いずれも2022年開催のグランプリには含まれていなかった選考基準だ。
選考基準:ヤンググランプリ2022(KEIRIN.jp トピックス), ガールズグランプリ2022, KEIRINグランプリ2022
『ヤンググランプリ2023(G2)』
デビュー3年以内の若手選手*のみに出場権が与えられるレース。原則S級在籍(開催時)の選手が選考対象となり、その中で平均競走得点上位の選手が選出される。どんな選手でも最大3回しか出場できないグランプリだ。
『2023世界選手権トラック』への出場選手の中では、121期として2022年から競輪デビューを果たした太田海也・中野慎詞の2選手が選考対象。
そして『ヤンググランプリ2023』の選考基準のひとつが『世界選手権トラック』個人種目金メダル獲得者、ケイリン銀・銅メダル獲得者。
2選手は今回の世界選手権の結果次第では『ヤンググランプリ2023』の切符を掴むことができる。そして「ケイリンで金メダルを獲得したら?」については次の項目をお読みいただきたい。
『ガールズグランプリ2023』
『KEIRINグランプリ2023』
男子競輪の年間No.1を決定する『KEIRINグランプリ2023』、ガールズケイリンの年間No.1を決定する『ガールズグランプリ2023』では、男女ともに『世界選手権トラック』ケイリン金メダル獲得者がグランプリ出場権を得ることができる。
ガールズ選手では、佐藤水菜、太田りゆ、梅川風子が『2023世界選手権トラック』女子ケイリンに出場予定。金メダルを獲得することができれば、10月の『第1回オールガールズクラシック(G1)』の実施前に『ガールズグランプリ2023』への出場を決めることができる。
男子では寺崎浩平、太田海也、中野慎詞の3選手が『2023世界選手権トラック』男子ケイリンに出場予定。3選手いずれも、見事金メダルを獲得できれば初のKEIRINグランプリ出場。121期組に関しては「ヤンググランプリをすっ飛ばしてKEIRINグランプリ出場」となる。
日本の競輪選手 vs 世界
本記事では『世界選手権トラック』と関わりのある競輪の制度についてご紹介してきた。
8月3日から開幕する『2023世界選手権トラック』では10人の競輪選手が出場し、数々の強豪選手を相手に「世界No.1」を目指す。パリ2024オリンピックと共に、これからの競輪を見据えつつ、選手たちを応援してほしい。
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