競輪の収益の一部は「補助事業」として様々な社会貢献のために使用されている。

競輪の補助事業の対象となる社会貢献には「スポーツの普及・振興を支援する」ことも含まれており、自転車トラック競技の普及・振興にも役立てられている。

トラック競技への支援といってもその分野や方法は様々。そこで本記事では、日本トラック競技ナショナルチームが使用する「機材」に着目し、関連する補助事業をご紹介する。

ブリヂストン製バイク

競輪の補助事業が活用された「機材」。その1つがナショナルチームが駆るブリヂストン製のトラックバイクだ。

自転車競技のなかでも空気抵抗の影響を受けやすい競技であり、自転車にかかるパワーも比較的大きいトラック競技。

本バイクは東京オリンピックやその後の日本選手の活躍に向け、株式会社ブリヂストン/ブリヂストンサイクル株式会社(以下、ブリヂストン)とJCF*、HPCJC*が協力し開発したもの。そしてこの開発に関わるプロフェクトに対し、競輪の補助事業が活用された。

2017年に発表された本プロジェクト。2018年からは早速プロトタイプの使用が始まり、世界・大陸選手権、ワールドカップ(現・ネーションズカップ)などでのメダル量産に貢献。東京2020オリンピック・女子オムニアムで銀メダルを獲得した梶原悠未が駆ったバイクも、本プロジェクトによって開発されたものだ。

※JCF:日本自転車競技連盟、HPCJC:High Performance Center of Japan Cycling

東京2020オリンピックで見えた世界と戦う形 HPCJC×ブリヂストン編

Kabuto製ヘルメット

トラック競技ナショナルチームの選手が着用するヘルメットの開発にも競輪の補助事業が活用された。

時速70km以上にも達するトラック競技。空気抵抗を低減させ選手のスピードを加速させるとともに、選手の安全を守る非常に重要な機材の1つだ。

トラックバイク同様、このヘルメットもメーカーである株式会社OGK KABUTO(Kabuto社)とJCF、HPCJCが協力し開発されたモデル。

HPCJCがナショナルチーム選手とともに行った風洞実験などのデータを提供し、開発にはその”生のデータ”が活用された。

Kabuto製のヘルメットにおいては、実際に使用する選手からデータを採取し開発された初のモデルとなっている。

東京2020オリンピックで見えた世界と戦う形 HPCJC×Kabuto編

競輪の補助事業が活用され、それぞれ3社・団体の協力のもと開発されたバイク・ヘルメット。これらの機材が梶原悠未による東京オリンピック銀メダルをはじめ、その他様々な好成績・新記録の誕生に貢献したことは想像に難くない。

各社・団体は2022年度も補助事業の対象となっており、次なる舞台である2024パリオリンピックに向けて研究を進めている。今後どんな機材が登場してくるのか、大いに期待したい。

トレーニング施設の修繕にも

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