先頭をとった北日本、しかし松浦がラインを分断
グランプリ独特の緊張感の中、大観衆、大歓声に包まれて選手たちがスタート台へ。
レースがスタートすると、まずは平原、新山、郡司の3人での先頭争いとなる。この先頭争いを新山が制すと、新田、守澤、佐藤と北日本ラインが続き、その後ろに郡司、平原、松浦と単騎の3人、そして脇本、古性の近畿ラインが最後尾となった。
しかし2周を過ぎたところで松浦が位置を上げていくと、新田と競り合った末に、先頭だった新山の後ろとなる2番手の位置に収まる。
この時点での並びは前から新山、松浦、新田、守澤、佐藤、郡司、平原、脇本、古性の順。
残り2周を切るまでは、淡々とスピードを上げていく選手たち。
前の位置取り争い
残り2周で先導員が退避すると、レースは一気に動き出す。
まずは3番手の新田が松浦の前に出ると、前から新山、新田、松浦、守澤の順となる。最後尾の脇本-古性のラインは前だった7番手の平原との車間を空けて様子を見る展開。
残り1周半となると、最後尾の脇本がペダルを踏みこみ始めていく。
残り1周。3番手の松浦をどかすように、4番手だった守澤が横に並びかけて位置取り争いを行うが、松浦は引かずに対抗する。
満を持して、脇本が爆走
3番手争いは松浦が制するが、その外側ではフル加速した脇本と古性が一気に位置を上げていく。脇本のスピードに対し、観客からは驚きの声が上がるほどだった。そして、脇本、古性の後ろには郡司と平原が続く。
先頭で走っていた新山が失速し始めると残り半周。
新田が先頭へ飛び出るが、外からは脇本と古性が猛スピードで新田を越えていき、遂に脇本が先頭へ。
最終コーナーを前に脇本、古性、外からは郡司が上がり、勝負は3人の争いとなる。
僅差のフィニッシュ しかし勝利を確信した脇本
最終ストレートに入り、内から脇本、古性、郡司と3車が並んでフィニッシュラインへと駆けていく。
最後は脇本と古性がほぼ同時となり、郡司がやや後ろからフィニッシュ。目視するには難しい先着争いとなったが、脇本は判定を前に勝利を確信しガッツポーズを見せた。判定も脇本の確信通りとなり、1着に脇本、2着は古性、3着は郡司、続いて平原、守澤、松浦、新田、佐藤、新山とゴールした。
脇本は自身4回目のグランプリにして初の優勝を果たし、2023年は競輪界トップの選手として1年を走ることになる。
なお、ゴール後の判定で守澤が失格となり、守澤には着が付かなかった。
競走結果
| 着 | 車番 | 選手名 | 着差 | 上り | 決まり手 | H/B | 個人状況 |
| 1 | 9 | 脇本雄太 | 11.3 | 捲り | B | ||
| 2 | 1 | 古性優作 | 1/4車輪 | 11.2 | マーク | ||
| 3 | 2 | 郡司浩平 | 3/4車輪 | 11.0 | |||
| 4 | 6 | 平原康多 | 1/2車身 | 11.0 | |||
| 5 | 5 | 松浦悠士 | 1車身1/2 | 11.3 | |||
| 6 | 7 | 新田祐大 | 3/4車身 | 11.6 | |||
| 7 | 8 | 佐藤慎太郎 | 1 車身 | 11.2 | |||
| 8 | 3 | 新山響平 | 大差 | H | |||
| 4 | 守澤太志 | 失格押圧 入線順位：5 |
