競輪界の最大イベント「KEIRINグランプリシリーズ」。各”カテゴリー”の選ばれし最強選手たちが集結し、その王者が決定される。年末に開催されることもあり、その注目度は競輪界随一。それゆえ、車券の売上高もトップクラスだ。
そこで本記事では、「KEIRINグランプリシリーズ」が例年どれだけの売上高を誇るのか、そして2022年シリーズではどれほどの売上高が見込まれるのか検証していく。
コロナ禍でも2021年は大きく増加
例年、1日目にガールズグランプリ、2日目にヤンググランプリ、最終日にKEIRINグランプリ、そして各グランプリ以外の全3日間第1〜10Rでは「寺内大吉記念杯競輪」が実施されていた「KEIRINグランプリシリーズ」。
売り上げ「120億円達成」を目標としていた「KEIRINグランプリ2021」シリーズでは、9.5億円以上も上回る売上高を記録。コロナ禍という困難を強いていた開催にもかかわらず、過去5年間で唯一120億を突破した開催となった。
開催年 | 総売上高 | 開催地 | 対2017年比 |
2021 | 129億5336万8200円 | 静岡 | 113% |
2020 | 117億2516万4900円 | 平塚 | 102% |
2019 | 119億0287万3200円 | 立川 | 104% |
2018 | 112億8579万6000円 | 静岡 | 99% |
2017 | 113億9422万5200円 | 平塚 |
各グランプリシリーズの売上高は?
ではヤング・ガールズ・KEIRINグランプリそれぞれ個別の売り上げは、例年どれくらいなのだろうか。2022年は1日目にヤンググランプリ、2日目にガールズグランプリという新日程を採用している。その開催順にそれぞれの売り上げを振り返ってみよう。
ヤンググランプリ
「ヤンググランプリ(G2)*」が初開催されたのは2001年。年ごとの売り上げを見ると開始から10年以内の開催が売上高上位を占めている。昨年の「ヤンググランプリ2021」は歴代6位の記録。
しかしヤンググランプリの売り上げが10億円を突破したのは、2007年以来の13年ぶりのこと。ナショナルチームの小原佑太や寺崎浩平、「KEIRINグランプリ2021」出場へあと1歩まで迫った山口拳矢、史上最多ゴールデンキャップ獲得を果たした町田太我など、注目株の揃うレースだった。
※発祥は1995年。G2グレードとして初開催されたのが2001年。
開催年 | 売上高 | 開催地 | |
1位 | 2006年 | 12億3836万8100円 | 京王閣 |
2位 | 2007年 | 12億3833万3800円 | 立川 |
3位 | 2001年 | 12億2340万8500円 | 平塚 |
4位 | 2005年 | 11億7993万4600円 | 平塚 |
5位 | 2004年 | 11億3175万9600円 | 立川 |
6位 | 2021年 | 10億7167万0000円 | 静岡 |
7位 | 2002年 | 9億9103万9800円 | 立川 |
そしてそんな2021年開催から更に磨きをかけた2年連続出場者や、初出場を勝ち取った新人選手が揃う「ヤンググランプリ2022」。「12.4億円達成」となれば、史上最高売上高となる。
ガールズグランプリ
2012年にスタートし10周年を迎えたガールズケイリン。その頂点を決める「ガールズグランプリ」も2012年から開始され、2022年で11回目だ。各年の売り上げランキングを見てみると、コロナ禍のなか開催された2020年・2021年がTOP2。そしてその前年の2019年が3位の売上高を記録している。
開催年 | 売上高 | 開催地 | |
1位 | 2020年 | 5億7714万9300円 | 平塚 |
2位 | 2021年 | 5億7135万5600円 | 静岡 |
3位 | 2019年 | 5億5790万6700円 | 立川 |
4位 | 2013年 | 4億7425万1100円 | 立川 |
5位 | 2015年 | 4億6958万4000円 | 京王閣 |
10周年を迎える「ガールズグランプリ2022」ではその節目を祝福し、ガールズケイリンのさらなる発展に向けた新企画が盛り込まれた開催となる。そして開催地はガールズケイリンの聖地であり、最高売上高を記録している平塚競輪場。
ナショナルチームに所属し世界選手権ケイリンで2年連続銀メダルを獲得している、地元神奈川の佐藤水菜も参戦する本レース。最高額の記録更新にも期待が高まる。