2022年10月23日に実施された『第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(G1)』決勝戦。

レースを制したのは、元自転車トラック競技ナショナルチームメンバーで、東京2020オリンピックにも出場した新田祐大。これにより、史上4人目のグランドスラム達成者となった。

そこで本記事では、新田祐大によるグランドスラム達成への軌跡を振り返っていきたい。

そもそも「競輪のグランドスラム」とは?

寬仁親王牌, 前橋競輪場

2022年時点では「4日制以上のすべてのG1レースで優勝すること」、すなわち『全日本選抜競輪』『日本選手権競輪(競輪ダービー)』『高松宮記念杯競輪』『オールスター競輪』『寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』『競輪祭』の6つのレースを制覇することと定義されている。

(参考:「吉岡稔真選手 全GI優勝(グランドスラム)達成なるか」(2006年、PDF)KEIRIN.jp競輪用語集

新田以前にグランドスラムを達成したのはたった3人。今回は23年ぶりの達成。どれだけの偉業なのかが窺える。

これまでのグランドスラム達成者

名前 出身・期別 達成年 デビューから達成まで
井上茂徳※ 佐賀・41期(引退) 1988年 10年(1978年デビュー
滝澤正光※ 千葉・43期(引退) 1990年 11年(1979年デビュー
神山雄一郎 栃木・61期 1999年 11年(1988年デビュー

※滝澤・井上は寬仁親王杯牌がG1レースに登録される前、G1レースが5つの時代

新田は2018年に自身5つ目のG1レース「全日本選抜競輪」を制しグランドスラムへ王手をかけており、その後2020年・2021年の寬仁親王牌では決勝へ進出していたものの、偉業達成はお預けとなっていた。そして王手から3年目の出場となった第31回開催にて、ついに優勝し満を待しての偉業達成となった。

なお、新田が競輪デビューを果たしたのは2005年。デビューから約17年を要し、ついに達成に至った。

レースレポート、選手コメントはこちらの記事にて▼

寬仁親王牌(G1)を新田祐大が制す 史上4人目のグランドスラム達成/10月23日・前橋

新田祐大 グランドスラムまでの軌跡

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