子どもたちに「楽しい!」と思ってもらうために
講師を務めた鈴木さんに、今回の練習や子どもたちの様子についてお話を伺った。
Q:今回の練習はどうでしたか?
初心者の子が数人いたんですが、その子たちが上手になったり、できなかったことができた時に笑顔になってくれたのは、今回のキャンプがうまく行った証だと思っています。
今回の1番の目的は、子どもたちが”楽しむ”ということだったので。
Q:初心者の子もいましたが、教えるにあたって、何か意識していたことやコツはありますか?
コツはやっぱり、楽しませることです。
それは練習面だけではなく、休憩時間などにコミュニケーションを取ることで、仲間意識を作ったり、周囲に溶け込める環境を作ってあげることなども入ります。
まだ上手に自転車を操作できない子たちも、そのような楽しい時間を作ってあげることでカバーしてあげるようにしています。
また、良いところを見つけて褒めていくことも大事です。
コーチはそれを見つけるのも仕事。今回は未経験の段階から見ることができたので、できるようになったことを褒めていくことは意識しました。
Q:今回の練習中に褒め言葉がよく聞こえてきたのが印象的でした。
褒めることは意識してやっています。
それは、今回お手伝いにきてくれた大学生たちとも共通認識です。
できないことを責めても意味がないので、出来るようになったことや、その子の得意なことを見つけてどんどん褒めるようにしています。
Q:参加した子どもたちが今後どうなって欲しいなどはありますか?
今回練習に参加して、上達した部分やできるようになったことがあると思います。
できることが増えて、「自転車は楽しい」と思ってもらったり、「またやりたい」と思ってほしいです。
友達もできた!苦手だったこともできるように!
参加した子どもたちの声も一部お届けしたい。
「自転車も楽しかったけれど、みんなと仲良くなったり、友達と『ここはこうだよ』って教えあったりできたのがよかった」
「スタンディングが難しかった。最初は2,3秒しかできなかったけど、最後には6秒くらいできるようになって嬉しかった」
「カーブが苦手だったけど、今回の練習でできるようになってきた」
鈴木さんやこのイベントに携わったの方々の想いも叶い、参加した子どもたちからは、楽しかったという声や友達ができたという喜びの声が多く聞こえてきた。
練習が始まる前はよそよそしかった子どもたちも、お昼頃にはすっかり仲良くなっており、夏休みのいい思い出になったように思う。
最後は全員でバンクにお礼
最後に鈴木さんから子どもたちに伝えたのは、「競輪選手は命を削ってこのバンクで戦っている」という話だった。
将来は競輪選手やどこかのチームメンバーになりたいという子どもたちもいる中、その言葉は小さな心にしっかり刺さったのが表情から窺えた。
バンクは競輪選手にとって神聖な場所。そのような場所を借りて練習できたことに感謝を示すため、最後は全員でバンクに向かってお礼をした。