「走り続けるアスリート篇」15秒
様々なスポーツで大成したバックグラウンドを持つ選手たちが「競輪」を走っている。
彼ら、彼女らが競輪に来たということ、そこには自身が携わってきた競技に“終止符”を打ち、そして新たな道を歩むことを選んだという事実がある。
競輪を選んだ理由は何なのか。そして競輪選手として生きる今はどうなのか。
他競技経験者としてのバックグラウンドを持つ選手たちにフォーカスしていく『BACK to the STAGE』
「こんなスポーツ、他にないだろ?」がキャッチコピーの2022年度競輪CM連動企画。
第3弾はボート競技出身の太田海也選手。2021年にプロ競輪選手としてデビューしたばかりだが、才能の片鱗を見せて、競輪でも自転車競技でも将来を有望視されている。体操、ラグビー、レスリング、サッカー、ボートと多岐に渡るスポーツ歴を持つ太田選手。
スーパールーキーは何故競輪選手になったのか?競輪があるからこその人生とは?
一生青春じゃないですか?
2021年1月にプロデビューした太田選手。まだプロデビューして半年も経っていない中で競輪選手になることの魅力を問うと、返答は光輝く若者の偽りのない言葉だった。
「『もう一回青春が味わえるよ』と言いたいですね。
汗まみれになって、たぶん一生青春を味わえるんですよ(笑)
汗かいて、仲間とお昼ご飯にいって……
大人にならなくて良いというか(笑)
大人になろうかな?って思ったら引退なんでしょうね。
その時には“時すでに遅し”かもしれませんが(笑)」
この言葉を聞いていたら、競輪選手を目指していたかもしれない。そう思わせるような何とも言えない魅力を顔から、そして言葉から発する太田選手。
多くの人が義務教育終了後、進学や会社勤めを選択する世の中で、2本の脚だけで生計を立てているからこそ発することが出来る言葉なのだろう。
しかしその言葉を発するだけの背景が太田選手にはあった。
「大学を中退して地元に戻って、食い繋ぐために日雇いの土木現場の仕事をしていたんです。そして紆余曲折ありましたが、最終的には自転車ショップの店員になり、自転車への興味が大きくなるにつれて競輪選手になろうと思ったんです」