ほぼ毎日、どこかの競輪場で開催されている競輪。そんな頻度だからこそ、どんなに気をつけても落車のトラブルはつきもの。

では落車が発生し、バンクに傷がついた場合は、誰がどのようにして直しているのだろうか?

そんなバンクの修理や舗装など、競輪場にまつわる疑問を紐解いていく。

落車によるバンクの損傷

落車によるバンクの損傷跡。これを放置してしまうと、後に走る選手が損傷箇所にハンドルを取られてしまう可能性がある。

全身を駆使し高速で走る選手にとっては、大怪我に繋がりかねない重大事項だ。従って、どんなに細かい損傷跡も見逃さず、次のレースに備えて安全を確保しなければならない。

とはいえ高頻度で競輪が開催される上、トレーニングで競輪場を使用する選手もいるため、”短時間で正確に”行うことがバンク修理には求められる。

ウォークトップ塗装とは?

バンクの表面は、多くの場合「ウォークトップ塗装」で保護されている。

「ウォークトップ塗装」とは、走路の保護と耐久性に優れたカラーシーリング材のこと。主に競輪場のバンクやサイクリングロードに使用されている。色鮮やかな美しい見た目が特徴で、舗装面を劣化から保護してくれる。

平塚競輪場, KEIRINグランプリ2020

アスファルトやコンクリートで敷かれたバンクの上にこの「ウォークトップ塗装」を重ねているため、落車が発した際は、この最上部となる塗装部分の修理を行うのが主流となる。

ではその工程を簡単にご説明していく。

損傷部を木槌で叩いて丸くする

落車によってバンクが損傷し、表面は尖ったり凹凸ができたりする。そんな際には、すぐさま木槌で叩き、平らにしていく。

傷が深く、木槌では平せない箇所には「ウォークトップ塗装」の原料である「アスファルト乳剤」を粘土状にしたものを塗り込み、補修する。

ここまでの作業は、レースとレースの間に完了される、言わば応急措置的な作業だ。

全レース終了後、液状のアスファルト乳剤で完全補修

全レース終了後には、バンク全体を点検。損傷箇所に液体のアスファルト乳剤を流し込んでいき、応急処置より格上の仕上げの処置を行う。

これらの作業は各競輪場で働くJKAの担当職員が行うが、競輪場によっては専門の補修員が作業をする場合もある。

参照:東亜道路工業株式会社 , keirin.jp(競輪Q&A)

バンク全体を舗装する場合は?

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